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敏洋’s 昭和の恋物語り

にあんちゃん 〜通夜の席でのことだ〜 (七) 

2016年01月31日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 シゲ子は、その日の内に長男に問い質した。
シゲ子のたしなめるような物言いに萎縮してしまった長男は、口をつぐんでしまった。

幼いときから、人に甘えるということのできない長男で、特に祖母であるシゲ子に対しては身構えてしまう。
シゲ子の長男に対するぎこちなさが、そうさせてしまっていた。

 シゲ子の執拗な追求に耐えきれず「ごめんなさい」と謝る長男だった。
孝道が「目くじらを立てるほどのことでもないだろうに」と長男をかばうと

「いいんです、食べたことは。
でもね、翌日にでも『ありがとう、美味しかった』と、ひと言ぐらいあっても。
ほんとに、卑しい子だよ」
 と、長男を叱りつけてしまった。

 美味しいサツマイモをほのかに食べさせてやれなかったということ、少しだけでも残していれば…という多少の罪悪感にも似た感情に囚われているシゲ子の八つ当たりにも近いものだった。
それが為に、つい声を荒げてしまった。

 メソメソと泣き出してしまった長男に「男のくせに女々しい子だよ、ほんとに」と、捨て台詞を残して去ろうとするシゲ子に、道子が噛み付いた。

「お義母さん。ナガオを叱らないで下さいな、たかがおやつのことで。
ナガオが食べてなにが悪いんですか。
そうやって頭ごなしに叱るから、ナガオも素直に言えないんですよ」

 しかしシゲ子も負けてはいない。
「そんなつもりはないよ。
食べたのかって聞いただけじゃないか。あんたこそ、もっと子どもたちに目をかけておやりな」

 言外に“おやつぐらい用意してやりな!”と道子を責めた。
道子にしても、おやつは用意している。
しかし子どもたちが敬遠するのだ。
糖分のまるでない手作りクッキーを出されても、長男以外は手を付けない。

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