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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十八)どうせ、由香里はブスよ 

2015年10月31日 外部ブログ記事
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ゆっくりとしたお千代さんの歩に合わせていたため、由香里が戻ってから相当の時間が経っていた。
玄関口は閉められていて、勝手口も鍵がかかっている。
「由香里ちゃあん。開けてよお…寒いよお」
何度か声をかけたが、返事が返ってこない。

縁側から入ることはのだが、彼は玄関口で待ち続けた。
「居ないなのかなあ、散歩に行ったのかなあ、探しに行くかなあ」
大声で叫んだ後、庭先を通って、栗の木が植えられている斜面を登り始めた。
ほんの四、五歩進んだところで、戸が開けられた。

「だめえ!」
由香里が、涙顔で立っている。
「何だあ、居たんだあ」
由香里の元に近寄ると、彼の胸を叩きながら泣きじゃくった。
「ばかっ、ばかっ」

由香里は彼が中に入ると、すぐに閂をかけた。
思いつめた表情で、彼を無言のまま部屋に連れ込んだ。
「どうしたの、由香里ちゃん。怒ってるのか?」
「………」

無言のまま、彼をこたつに入らせた。
「うう、寒かったよお」
彼は、背中を丸めてこたつに手を入れた。
「ばかっ」

小さく呟いた由香里は、彼の背に抱きついてきた。
両手を彼の胸に回して、意を決したかの如くに
「たけしさん、抱いて。由香里を上げる」
と、小さく呟いた。

「な、何を言い出すんだ。どうかしてるよ、由香里ちゃん」
突然の言葉に、動揺する彼だった。体を捻ると、由香里の肩を掴んで
「さあ、笑って。泣き顔は似合わないよ、由香里ちゃんには」と、離した。

「どうせ、由香里はブスよ」
俯いたまま、由香里は吐き捨てるように言った。
「由香里ちゃんは、可愛いよ。ステキな女の子だよ」
「うそっ!!」
「そんなことないって、美人だよ。ホントだよ」
「だったら‥‥」

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