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バスに揺られてコンサート 

2015年09月29日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

昨日は、新聞社主催の「クラシック・コンサート」へ行った。

新聞に広告が出ていたらしく、主人が申し込んだのだ。

応募して、抽選に通れば比較的安いチケットが手に入る、という購読者を対象にしたコンサート。

余り応募する人もいないだろうから、まず当選するだろう、という読み通り、新聞販売店からチケットが届いた。


市の中心部にあるコンサートホールへは、通常地下鉄を使う。

しかし、昨日はバスに乗ってみた。

現在住んでいる場所の近くには、10年位前まで地下鉄が走っていなかったらしい。

その為、アクセスはもっぱらバスだったそうで、地下鉄が開通した現在も、その名残なのだろう、本数は少ないながらかなりの数の路線バスが走っている。


当地では、65歳を過ぎると市から「敬老パス」が配布される。まあ、年間数千円を支払う希望者だけが対象だけれど、この「敬老パス」を持っていれば、乗り放題なのである。

市内は、殆ど市営の地下鉄と市バスでカバーされているので、暇な老人は時刻表を見てバスを頻繁に利用するのだ。


昨日はのんびりと、遠回りをするバスに乗って、コンサートホールへ出かけてみた。

終点まで、40分くらいかけて。

これは、色々な道を通るので、結構市内見物をしている様で楽しいのだ。


昨日の演奏会は、名古屋フィルと、上原彩子さんのピアノで名曲が演奏された。

チャイコフスキー・コンクールの優勝者である上原さんは、この近郊の出身らしい。


始まる直前、空いていた隣の席に座ろうとした同年輩の女性に、「あらっ!」と声をかけられたのには、びっくりした。

見覚えが無いなあ、という表情をしたのだろう。

「さっき、同じバスに乗ってらしたでしょう?」と言われて、思い出した。


ちょっとおしゃれをしたその女性が、やはり延々とバスに乗り続けて終点一つ手前の繁華街で降りていくのを見ながら、最近は年配の人も夜を楽しむ場があるんだなあ、と思うともなく思った、その人だった。

隣の席に居て、何も話さないのもかえって気づまりである。

「凄い偶然ですね。お隣だなんて・・」と話しかけると、

「でも、バスでお見かけしたときに、演奏会へいらっしゃるのかな、と思っていました」と、その人は言う。

確かに私もお洒落はしていたけど、目立つ程ケバかったのか・・?


「あの辺に座っていた人達は、大体近所の住人だったんだろうなあ・・」と、主人に言われるまでもなく、隣の席だから同じ新聞販売店からチケットを受け取ったに違いない。

そのせいか、クラシックコンサートとしては、年配の夫婦連れが結構目についた。

かつては暇になったおじ様たちでも、「いやぁ、クラシックはどうも・・」という人が多かったけれど、団塊の世代がシニアになると、どうやら世の中は変化していくらしい。



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表現するのは、一生の課題ですね

シシーマニアさん

パトラッシュ師匠、コメントありがとうございました。
おっしゃる通りなのです。
最近はピアノの演奏会には滅多に行きませんが、若い頃は、勿論勉強の意味で、できるだけピアノの演奏会には通いました。ウィーンへ留学したのも、主な目的は世界で最も演奏会に恵まれた街だったからです。
音楽会で楽しめるのは、オペラとかオーケストラ等自分には縁のない分野のものです。
ピアノの演奏会で、音楽愛好家的な耳をもって(多分)聴ける様になったのは、ごく最近の事です。
それまではいつも、勉強の態勢か、そうでなければ無意識に批評をしていました。
いずれにしろ楽しんではいませんでした。たまに楽しめたのは、演奏家自身が楽しんでいる場合でしょうか。
でも、最近は逆に、オペラでも芝居でも歌舞伎でもそして寿司職人も、同じ事かもと思うようになりました。
表現するものは、技術を超えて、すべて共通していると思います。
何処が・・?
それがわかっていれば、私もいっぱしのピアニストになれたのでしょうが・・。

2015/09/29 17:47:45

暇なシニアにはバスは快適です。

シシーマニアさん

吾喰楽さん、コメントありがとうございました。

当地は、某自動車メーカーのお膝元なので、文字通り車社会です。私も、当地の音大に教えに通っていた頃は、余りに公共交通のアクセスが悪くて、家から大学までの道だけは運転しました。
運転はあまり好きではないので、仕事を辞めて即運転も止めましたが。
最近は、時間に余裕もあるので、主人と「敬老ツァー」と称して、バスに乗って見知らぬ場所を尋ねたりもしています。

2015/09/29 17:30:53

昔の話です

パトラッシュさん

知り合いの寿司屋のオヤジは、えらく研究熱心でした。
休業日に、ちょいと風体を変え、出かけた先は、遠くにある
(バスでは行けない)評判の高い寿司屋でした。
何食わぬ顔で潜入し、同業者の握る寿司を、食べてみるのだそうです。

学ぶところが、あったようです。
逆に、なんだこんなものか、俺の方が優れているじゃないかと、
こう思う部分も、なくはなかったようです。

演奏家が、他の演奏家のコンサートを聞きに行く。
という話を読ませて頂き、私はふと、
この寿司屋のオヤジを、思い出してしまったのです。
音楽と寿司、似ても似つかぬものを同じ俎上に上げるのは、
これぞ愚者の所業と認めつつ、それでもお尋ねしたくなったのです。

プロともなると、純然たる鑑賞者として、無心に演奏を楽しむことが、
出来るものでしょうか。
同業者として、つい批評眼(耳)が働いてしまいませんか。

すみません。
私の周辺には、シシーマニアさんのような、音楽の専門家が居ませんもので、
つい心安立てに、妙なところを、突っ込んでみたくなったのです。

2015/09/29 16:18:04

路線バス

吾喰楽さん

こんにちは。

路線バスでコンサートへ行くのも、のどかな雰囲気で、いいですね。

わが最寄り駅は、路線バスどころか、タクシーもありません。
遅い時間に帰宅すると、駅前は迎えの車が何台も止まっています。
町の中心駅へ行くと、JR、東武鉄道、秩父鉄道の三社が乗り入れています。
それでも、町中を走る路線バスはありません。
タクシーだけです。
田舎なんですよ。

2015/09/29 13:22:09

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