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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空〜(十六)照れないの 

2015年08月14日 外部ブログ記事
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色々声が飛んでくる。どうやら、ある意味人気者らしい。確かに、女の登場によって、店が活気付いてきた。バーテンも、本気で追い返すつもりはないらしい。

「あんた達とは、話さないよお、だ。」
彼に抱きつきながら、女が小声で囁きかけてきた。
「ねえねえ、お兄さん。あんた、学生さんだね? 頭、良さそうだもん。
ここに来るのは、与太公かろくでなしばっかりさ。うだつの上がんない、リーマンばっかり。
悔しかったら、あたいの前にドーン! と札束でも積んでみろってんだ。
そしたらストリップでも何でもやってやるよ。
この間サービスで脱いでやったら、調子に乗りやがってサ。
今夜は、お兄さんにだけ見せてやろうか? 
何だったら触ってもいいよ、おっぱいに。
んでもって、一枚くれたら、気持ち良いことしてあげるんだけどお」
彼は苦笑いをしながら、
「今度、お願いします」と、返答した。

もぞもぞと体をくねらせていた女が、突然に
「ほらっ。お兄さんだけに見せてあげる」
と、彼の眼前にTシャツをたくり上げて見せた。
小ぶりではあるが、形の良いお椀型に目を奪われた。
ほんのり桜色の乳首はまだ可愛らしく、米粒大だった。
思わず目をそらす彼だったが、女は「照れないの」とばかりに彼の顔を胸に埋めさせた。

「いい加減にしろ! お客さん、迷惑そうだろうが。ホントに、出入り禁止にするぞ。それに、親子の縁も解消だ!」
バーテンの強い声が飛んできた。今度は、本気で怒っているようだ。
「そんな怒んないでよお。お義父さんに嫌われたら、生きていけないよ。いいよね、ここに居ても」
女は怯えた声を上げた。
慌てて彼は、バーテンに声をかけた。
女の名前がユミだと聞いて、他人のような気がしなくなっていた。
「大丈夫ですよ。怒らないでやってください。楽しんでますから、お気遣いなく。もう少し、話を聞きたいんで」
「済みませんねえ、お客さん。根は、いいんですがねえ。ちょっと頭がイカレてるんです。
勘弁してやってくださいな。こらっ、ユミ。失礼なことをするんじゃないぞ」
女の頭を軽く叩くと、又奥の方に行った。

「いいとこあるね、あんた。さあ、乾杯しようよ」
バーテンが置いたウィスキーグラスを、彼のコップに軽く当てた。

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