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「火花」を読んだ 

2015年08月12日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

芸人としても、既に知名度のある人らしいから、「共感した」等というのはおこがましいけれど・・。

芸人と芸術家と、線引きはわからないけれど、主人公のいる場所は、20世紀初頭に若き芸術家達がたむろしていたという、モンパルナスのカフェを思い浮かべる。

アル中で酔いつぶれていた、モジリアーニとか、サマーセット・モームの「月と六ペンス」に出てくる、ゴーギャンをモデルにした画家だとか・・。


芸術は、孤独から生まれる。

全ての孤独が、芸術に繋がるわけでは無いだろうけれど、芸術は孤独でなければ生まれない。

友人が居るかいないか、無関係だ。

心のありよう、というべきか。


今回の「火花」はさらに、「演じる者」という側面から、一つ一つの心理描写が自分に向かって響いてきた。


他人の模倣は言うに及ばず、自分の模倣をも拒否しながら、一瞬一瞬を生きていく人種。

生まれた時から、死ぬまで、芸人あるいは芸術家であるという、残酷さ。



木村拓哉について、共演者の言っていた言葉が、強烈なパンチを喰らった様に、私の頭に甦る。

「木村さんは、24時間木村拓哉なのです」



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話題性は、十分ですよね

シシーマニアさん

Reiさん、こんばんは。

コメントありがとうございました。
私も、あの作品の価値については、よくわかりません。少なくとも、話題になる作品だとは思います。
私は、全く退屈せずに読みました。
芸人である人が、ああいった内容の作品を書いて、次にどんな世界を描くのか、これも楽しみです。
二作目が勝負、とよく言われますけれど・・。

書籍界にとっては、大スター誕生でしょうね。

2015/08/12 20:41:55

現役の芸人の表現が、素晴らしいと思いました。

シシーマニアさん

吾喰楽さん、コメントありがとうございます。

>古典落語の場合、昔から伝わる噺でも、トリを務める真打ともなると、噺家の独自性がないと評価されないようです。

そういった噺家こそ、芸術家なのでしょうね。

日本人としては、世界で活躍する唯一ともいえるピアニストの内田光子さんが、自分の演奏の録音は聴かないと言っていました。評価されている演奏を聴くと、それを模倣してしまいそうなので、という様な事、言っていました。

ライブというのは、そういうことなのですね。
過去の作品は、もう過去でしかないのです。

「火花」ではその辺が、現役の芸人である強さで、描かれていた、と思いました。

2015/08/12 20:31:21

読みました

Reiさん

以前読んで、彼の感受性の豊かさを感じました。
その時は、まさか芥川賞を取るなどとは思いませんでした。
でも、今こうなっても、自分の中の評価が変わるわけではありません。
次作を読みたい気持ちです。

2015/08/12 18:31:03

芥川賞と直木賞

吾喰楽さん

度々で恐縮です。

落語協会が芥川賞で、落語芸術家協会が直木賞でしょうか?

私は芸術家には程遠い世界の人間です。
簡単に云うと、創造力が乏しい。
例えば、絵画を例にとると、上手下手は別として、スケッチなら何とか描けました。
イメージを膨らませて何かを書くことが出来ません。

古典落語の場合、昔から伝わる噺でも、トリを務める真打ともなると、噺家の独自性がないと評価されないようです。

2015/08/12 18:14:01

解けないテーマです。

シシーマニアさん

吾喰楽さん、コメントありがとうございます。

落語協会と落語芸術協会の違いは、創設当時の芥川賞と直木賞の違いに似ているのでしょうか。大雑把な括りですが・・。

長年芸術にかかわってきた人間として、「芸術家の人となりとは何ぞや」というのは、私の人生を通して、実に大きなテーマともいえます。

結果、「芸術家は孤独」というのは確信になっています。

それは、周りに友達が居ないとか、家族に恵まれない、といった目に見えるものでもないのですが。

確固たる自分の世界を持っている人。そして、人生をかけて、その世界を守り抜く勇気のある人。

私にも、未だに正解はみつかっていません。

2015/08/12 17:58:37

芸人と芸術家

吾喰楽さん

こんにちは。

芸術家と芸人の線引きは、難しいですね。

東京落語は、落語協会(会長・柳亭市馬)と落語芸術協会(同・桂歌丸)の二大協会があります。
協会名に芸術が含まれるのは、芸術性を目指しているという意味合いなんでしょうか?
今、芸人というと、「お笑いタレント」の意味合いで使われることが多いです。
しかし、それは必ずしも正しくないようですね。

>芸術は、孤独から生まれる。

なるほど。

2015/08/12 16:12:18

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