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古巣食堂 

2015年07月20日 ナビトモブログ記事
テーマ:シニアライフ

怒涛のように、娘と息子がやってきた。

夜にやってきて、遅い時間ながら夕食は一緒にとるという。

まずは娘のリクエストで、メニューを決定。

行きつけの、高級スーパーが、ここのところリニューアル工事で閉店している為、少し離れたチェーン店へ食材の調達に行く。


豚肉肩ロースの塊を、お肉コーナーで注文して切ってもらうのは、今年に入ってからもう何度目になるだろう・・。

コーラポークは、すっかり私の、お得意パーティー料理になってしまった。


色々メモして買いに行ったのに、帰宅してみると、豚肉料理の最後の決め手、アップルソースを失念していた事に気づく。

お肉を、たっぷりのコーラで煮込み始めた上で、火の責任は主人に頼み、リンゴ一個を求めて、バスに乗りイオンスーパーへ。

我が家からは、ちょっとスーパーが遠いのだ。


添え物としては、スイスの典型的なポテト料理、レシュティに挑戦。

レシュティとは、ジャガイモのパンケーキの様なものだが、これが、中々思うような出来栄えに至らない。

お芋の種類が違うからだろうか・・。

フライドポテトの様に、わが国であまり有名にならないのは、そのせいかもしれない。

あれこれネットで検索していると、7時過ぎて、まずは娘が到着。

息子は到着が10時過ぎるということなので、早速食事を開始。

我が家ではもともと、親たちがアルコールと共に長時間かけて夕食をとる、というのが習慣なのだ。


三人で、グラスを傾けながらおしゃべりをしているうちに、時間の感覚も失せてゆき、そのうち息子も到着。

息子は誰に似たものか、周りを笑いに誘う気質で、母親の私などは特にいじりの好対象らしく、随分笑わせられた。

きっと、息子には何をからかわれても楽しいもの、というのが母親なのだろう。


翌日は、娘の結婚式場の入り口に置くウエルカムボードを、娘がパソコンで作っていて、それに息子が横から参加。

お婿さんと娘の似顔絵を、二人で相談しながら作り上げていくのを、料理人の私が二人の会話を聞いては、台所から駆け寄ってダメ出しをしたり、二週間後に迫った挙式を控えて、なんとなく高揚している。


いつもは素パンのランチタイムも、この日ばかりは張り切って、明太子のスパゲッティに、茄子と鶏の重ね唐揚げ等を奮発。

明太子のスパゲッティは私の得意料理で、これほどコスト・フォーマンス(手間に関して)の高い料理を余り知らない。

茹でたスパゲッティを、フライパンで炒めて、其処にばらした明太子と細かく切った大葉を散らす。

コツは明太子の分量をケチらない、それだけである。調味料もなし。

食べている時に、半分生の明太子の塊に出会うのが妙味なのである。

これだけは、何処のレストランで食べるタラコのスパゲッティよりも、私たちの口に合う。


息子が、「俺たちのおふくろの味って、このよく混ぜてなくて明太子の塊が残ったスパゲッティと、ウィンナシュニッツェルだよね」と、さすが西洋思考の強い主婦の家庭人らしき事を言う。

「ウィンナシュニッツェルは、カロリーが高いけど、とんかつの美味しい処を集めたエキス、といった料理だもんね」と、式に向かってダイエット中の娘も、味を思い出すように賛同している。


夕食は、ドイツ風ロールキャベツ。

これはキャベツで包まずに、ゆがいたキャベツを大皿に広げて、その上にハンバーグの種のせ、交互に三段重ねる。

大鍋に入れて、スープの素を溶かしたお湯と一緒に、二時間くらい煮込む。

これも、簡単な割には、テーブルの中央に大皿に盛りつけてど〜んと置くと、ご馳走気分が味わえて、子供たちには人気料理である。

毎回懐かしいメニューを並べて、子供達がまだ高校生で、いつも一緒に食事をしていた頃に戻った様な、ちょっとセピア色に染まった食卓であった。


そしてこれは、子供たちから、シニアになった両親への、最高のプレゼントでもあった。



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コストパフォーマンスも、時にはねじ伏せます

シシーマニアさん

吾喰楽さん、こんばんは。
早速コメントを下さりありがとうございました。毎朝、シニアナビを開けると、まず吾喰楽さんのブログにお邪魔していました。

今朝の日経新聞に、国立劇場での菊之助の快演について好評がでていました。良いタイミングで、ご覧になりましたね。
明太子のスパゲッティは、いわゆるコストパフォーマンスは悪いですよね。かなりの明太子を投入する必要がありますから・・。只、私は、忙しいときに美味しいランチが食べたい、という場合に、何度助けられたかわかりません。
時間と手間、というのも主婦には大きなコストなのではないかと思っています。
シニアライフに入ってからは、次第に本来のコストパフォーマンスにスライドしていますが、時折爆発するのが私のキャラの様です。

2015/07/20 21:02:45

ブログを書く気力を頂きました。

シシーマニアさん

パトラッシュ師匠、こんばんは。
早速のコメントありがとうございました。
今回は、子供たちとの楽しかった時間を、何を主体にして書こうかと考えましたが、四六時中お料理をしていたのがこんなに楽しかった、というのに尽きてしまいました・・。
暫くブログを書く気分ではありませんでしたが、一つ突破口を超えた気がします。こんなにすぐコメントが戴けて、また明日から書き続けていきたくなりました。
ありがとうございました。

2015/07/20 20:50:06

友達、という気分を味わいました。

シシーマニアさん

彩々さん、こんばんは。
久々にアップしたにも拘らず、直ぐにコメントを下さりありがとうございました。
ずっとご無沙汰していた故郷に帰ったら、すぐに会ってくれた友人、といった気分でとても嬉しかったです。
子供とか、昔からの友人は、時の流れを超えた処にいますよね。私も、このシニアブログで、そんなお仲間に恵まれているのか、といった感慨がありました。

2015/07/20 20:42:31

ドイツ風ロールキャベツ

吾喰楽さん

こんばんは。

楽しそうな食卓風景が、思い浮かびます。

ロールキャベツ、大人数の食卓に良さそうですね。
今度、小さなので試してみます。
上手く出来たら、息子が来た時に作りましょう。

私にとって、明太子のスパゲッティは、コスト・パフォーマンス(金銭に関して)の低い料理です。
好みの問題ですが、美味しく食べるコツは、もう一つあります。
パスタの茹で時間ですが、ナポリタンは少し短めにしますが、タラコの場合は少し長めにします。
お試しください。

ところで、お嬢様の結婚式は、私のXdayと同じかもしれませんね。

2015/07/20 20:04:49

垂涎

パトラッシュさん

古巣食堂に伝わる、年功の味。
いいですね。
読者をして、その口中に、唾液を湧かしめたら、
それは、食のエッセイとして成功です。

どーんと置く。
これが肝心。
ついでに、掛け声をかける。
(えーい!とか、オーレ!とか))
同じ料理でも、にわかに燦然と輝きます。(笑)

> きっと、息子には何をからかわれても楽しいもの、
からかうのが、お孫さんとなる日も、遠くないことでしょう。

2015/07/20 19:32:59

パチ、パチ、パチ!

彩々さん

お久しぶりです。

結婚式を控え、幸せに包まれた
ファミリーの光景が浮かび上がります。
懐かしいママの味は、又、それぞれ新しい
家庭の中で受け継がれていくことで
しょう。
素敵な夜でしたね!

2015/07/20 17:06:58

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