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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空・第一部〜(十三) 所詮1、君は代役なんだから 

2015年06月11日 外部ブログ記事
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「耀子さんから、緊急の呼び出しがかかったんだ。時期が悪かった。母のことで、ちょっと苛ついてるときだった」
「呼び出しって、まさか、心中の片割れにしょうってんじゃ、、、」
「いやまさか、そんなことは‥‥。ないと、思うけれど」

思いもかけぬ吉田の言葉に、彼はぐっと言葉を飲み込んだ。
「で、何だったんだい?」
「うん、サークルの件だって。耀子さん、酔っ払ってて」

「そうだ、やっぱりそうなんだ。君に、浅田助教授を見てたんだよ。重ねてたんだ」
「そうだろうか‥‥やっぱり、話を聞いてあげればよかったのか」
沈んだ面持ちの彼に、吉田がカラカラと笑い出した。

「なに言ってんだ! 役不足だよ、君じゃあ。浅田先生なら、いざ知らず。
うん? なんで、先生じゃないんだ? 
そう言えば、今日、先生の姿見たかい? 見てないよな」
「助教授は、研修旅行だよ。どこだったっけ、外国の…」

「そうか、ソビエトだよ、ソビエト! 
共産圏の大学なんて滅多に行けないから、万難を排しても行くって。
そうだった、俺としたことが。
耀子女史、不安定になったんだな。もう卒業だもんな、来年には。
結論を出す時期に来てたんだよ、二人。
でも、先生にはその気がない。諦めなくちゃ、と考えた。
でも、諦めきれない。ジレンマだな、これは」

「でも、『女にだって、性欲はあるのよ』って、耀子さん。そう言ってたんだけど」
「だから、諦められないから、自らを、ふしだらな女だって…いや違うか。
なんにも考えてないかもしれんな。代役としての君が、ただ単に欲しくなったのかも、しれん」

「じ、じゃあ、やっぱり! 僕が拒否したから、耀子さん、自暴自棄になって‥‥」
「おいおい、だから、自分を買い被りすぎちゃだめだって。
所詮、君は代役なんだから。止められなかったよ、どっちにしても」
「そうだろうか‥‥そうだろうか‥‥」

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