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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空・第一部〜(十三) 汗臭い男性はだめなの 

2015年06月08日 外部ブログ記事
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「みんな勝手なことを言ってるぜ、まったく。
耀子女史は、ポリシーを持ってたよ。
そりゃ、奔放すぎるきらいは確かにあったけれどもな。
勉学に勤しむというよりは、青春を enjoy してたかもしれんがな。
誰だって、そうだろうが。かく言う俺だってそうだ。
もっとも、俺の知る限りじゃ、約一名勉学に勤しんでらっしゃる方がいるがな」

「耀子さん、言ってたよ。卒業したら、即結婚だって。
お婿さんを貰って、病院を継いでもらうって。
だから大学では、思いっきり遊ぶんだって。
本当なのかい? 浅田助教授のことは」

腕組みをしながら、吉田が話し始めた。

「うん、本当だ。しかし、言われてるような、どろどろとしたものじゃない。
セックスは、なかったんじゃないかな。
いや、助教授がホモだからじゃない。それは断言できる。
二人は、もっと純な関係だったと思うぜ。
二人で、音楽をよく聞いていたんじゃないかな。
『灯りを落として音楽に浸りながら、星空を見るんです。二人して、星空を飛ぶんです』
って、話されたのを覚えてる。
いや相手が耀子女史だとは、聞かされてなかったけれど。
香水の香で分かった。
耀子女史のそれは、他の女どもとは違ってたからな」

「そうなんだ。だからいつも、いらついてたんだなあ。そんなに浅田先生が好きだったんだ」
「いや、それはちよっと違う気がするぜ。
助教授とのセックスは、望んでなかったような気がするぜ。
何ていうか、乙女チックな感情だと思うぜ。
あれで結構ロマンチックだったからなあ、耀子女史は」

「ふーん。吉田君、耀子さんのこと、詳しいじゃないか。付き合っていたのかい?」
「ははは、だめだめ。あっさり振られたよ。
『タイプじゃないのよ、ごめんね。汗臭い男性はだめなの』ってな。
いわゆる、お友だちって奴だ。
君のような線の細い奴なんかがタイプだったはずだ。
どうだ、誘われたろうに。白状しろよ」

上目遣いに覗き込むような吉田の問いかけに、顔を赤くしながら答えた。
「うん、まあね」
「やっぱりな。ちくしょー、いい思いしやがってえ!」

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