メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

パトラッシュが駆ける!

自信あります 

2015年05月29日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

毎朝起き抜けに、ウォーキングに出る。
一キロ先の公園へと向かう。

出た途端に、男に会う。
近くに住むYだ。
毎朝のように会う。
彼も同じ時間に、家を出たようだ。

すれ違うだけで、会釈はしない。
理由はないが、なんとなくやらない。
東京だから・・・かもしれない。
おらが町じゃあ、一キロ四方は、全部知り合いだ。
挨拶しないなんて、あり得ないこったと、
地方都市在住の友人が言っていた。

もう一つ、世代の違いが、あるかもしれない。
彼は壮年だ。
働き盛りだ。
一方の私は、既にリタイアし、遊び暮らしている。
そこにある種の、距離感が、ないこともない。

おや・・・
Yのその指先に、タバコがない。
異例のことだ。
何時もの彼は、自宅を出るや、すぐにタバコを一本取り出す。
口にくわえ、火を付ける。
吸いつつ歩く。
それが一連の、流れるような動作になっていて、
Yのその長身と相まって、映画の中の、一シーンに見えなくもない。

彼は、わざとであろう、ゆっくりと歩く。
行く手には、商店街がある。
その角に、私の家がある。
タバコは大分、短くなっている。
それを、下水の雨水舛に投げ捨てるや、彼は一転、足早になり、
駅へと向かって行く。

雨の日も、風の日も、彼が、タバコと共に歩まない日はなかった。
彼の家から、私の家までの百メートル、それが彼の束の間の、
安息の場になっているようだ。
大方、家では、タバコが吸えないのであろう。
幼児の居る家庭では、よくあることだ。

翌日も、翌々日も、その手にタバコがない。
彼は何かを、考えているようだ。
思い詰めているようにも見える。
何となく、元気がない。
映画俳優が一転、借りて来た猫のように、うつむいて歩いて行く。

一週間が過ぎ、二週間が経った。
ない。
見えない。
どうやらタバコとは、縁を切ったようだ。

よくやった。
これが親しい仲なら、その禁煙成功を、褒めずにおかないだろう。
しかし、会釈もしない仲だ。
何も言わない。
案外やるじゃないか・・・
その根性を見直してやっている。

 * * *

禁煙には、挫折が付き物だ。
さながら、ダイエットにリバウンドが付き物のように、
それはもう、しばしば起り得る。
現に、私の裏の家作に居る、慶介も失敗している。
一念発起して、医者に行き、禁煙治療を受けたにも拘らず、である。

意気地のないやつめ・・・
男だったら、死ぬ気でやってみんかい・・・
私は、口には出さないが、心の中で、慶介を罵っていた。
他のことでは、非の打ちどころのない男なのである。

私は、禁煙と言うものを、やったことがない。
それもそうだ。
元々、喫煙していなかったのだから。
やったことはないが、しかし、何となく自信がある。
この私が、断じて、挫折なんかするものか。
一旦こうと決めたら、必ずや、成功させずに、おかないだろうと。

しかし、これを慶介の前で、言うわけには行かない。
黙っている。
大事な入居者である。
例え、その人生が、タバコにより、少々短縮するとしても、
それは、彼が決めた道だ。
好きなように生きれば、それでいいと思っている。
慶介ばかりでない。
喫煙者の前では、禁煙のきの字も、言わないようにしている。

 * * *

きっと上手く出来る。
やって見せようじゃないか・・・
と思うことが、もう一つある。
子供を産むことだ。
もしも私に子宮があったなら・・・
子供なんか、するりと産んでみせるぜ・・・
ということに、妙な自信がある。

但し、これを言えば、世の全てのご婦人方から顰蹙を買う。
「大変なんだからね、もう」
妻にはことに、怒られる。
だからこれも、滅多に言わない。
時たま、酔っ払って、口を滑らせるくらいのことだ。



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

癖論ですから

パトラッシュさん

彩々さん、
何をおっしゃいますか。
世にはばかることなんか、なーんにもありません。
彩々流の美学を貫いて下さい。

彩々さんが、妙に丸くなったら、ファンが減りますよ。

私の書くことは、ややもすると過激で、対象とされる皆さんに(今回は、喫煙者の皆さんに)きつい印象を持たれてしまいがちです。

しかしながら、私の基本的立場としては、社会に迷惑さえかけなければ、誰もが自由に生きるべきだ・・・ということです。
もちろん、嗜好を含めてです。

書いておいて言うのもおかしな話ですが、私の癖論に対し、どうぞあんまり真に受けないで下さい。

地震、こわいですね。
でも、堅牢な作りの彩々家は、万が一にも、心配ないと思います。

2015/05/31 07:17:21

う〜ん、と腕を組んで…

彩々さん

考え込んでしまって…、コメント残させて
頂くのに時間を要しました。

ご存じのように、世に憚る様に
生きている私メでございます。
何を申し上げても、今や屁理屈にしか
聞こえないので、申し上げませんが。

私メはおそらく、これからもタバコを
吸う数分を楽しんで生きるだろうと
思っております。
また私の人生に組み込まれた飲酒習慣も
です。
私にとって、これはセットでございまして。
お酒を止めたら、自動的にタバコも飲まなく
なっていると思っています。
それにしても、昨日のような日本列島を
揺るがすように、深海に震源があるという
地震に見舞われると、かの方が書かれたように
「日本沈没」と成れば、喫煙者も一掃される
事でしょう。
私もムムム…と言いながら沈没することに
なります。
タバコそのものも姿を消すことに成るでしょう。

そんな地震のほうが恐い彩々でした。

2015/05/31 06:38:09

最後の決め手は

パトラッシュさん

吾喰楽さん、
それはそれな、お見それしました。
禁煙のベテランだったのですね。

決め手になったのは、やはり奥さんの一言でしょうか・・・

2015/05/29 16:40:33

長命一家

パトラッシュさん

喜美さん、
ピースは、今のフィルター付きのマイルドセブンなどに比べ、強いタバコだと聞いております。
お父様もお兄様も、頑健でいらっしゃるのですね。
特に、呼吸器がお強いようで・・・

もう筋金入りですね。
ここまでくれば、今更禁煙することもないでしょうね。

喜美さんも、その血を享けて、長命の素質がおありのようです。

2015/05/29 16:37:50

禁煙

吾喰楽さん

禁煙なんて簡単ですよ。
何度も禁煙したことか。(笑)
禁煙を宣言するのは簡単ですが、続けるのが実に難しい。

16歳から喫煙を始めました。
20歳で止めようと思いましたが、駄目でした。
禁煙するたびに、量が増えました。
最後の禁煙は、16年後の32歳です。

2015/05/29 15:33:27

禁煙

喜美さん

禁酒禁煙 私にはどうでも良い事
両方しないから
父は凄く吸ったの テーブルの上には
ピースの缶が必ず置いてあり
母も当たり前に無くなるころは変えて置き 父は何時も言っていた
私の気管支 胃 内臓全部 煙突掃除屋も簡単には出来ないぞ(自慢しながら吸っていた)明治生まれで84歳まで生きたの
兄は最近88歳のお祝いしました
父以上に吸う 食事会に来ると
若者が此処の空気が体に悪いとか子供がいるとか言うので灰皿持ってお座敷で吸っては戻り又行く
タバコの原因で死ぬものかと うそぶいています 自分の家では 何処の部屋もかまわず吸うそうです
頑固一族です

2015/05/29 14:35:13

ご忠告により

パトラッシュさん

SOYOKAZEさん、

私やっぱり、女性に生まれ変わるのは、やめておきます。

2015/05/29 11:47:31

禁煙は兎も角

さん

パトラッシュ師匠 こんにちは。

負けん気が強い、師匠ですから、スモーカーだったとしても、己が「禁煙しよう」と思ったら必ず成功なさるでしょう。

しかしながら、禁煙は薬物中毒との戦い。
意志の力が場合によっては及ばないとか?
かく言う私は、若い頃から20年の喫煙経験がありますが、止めようと思って、たった一回で、見事止められましたが、煙草は紛れもない薬物だと思いましたね。
半端でない禁断症状が出ます。
全く、何んともなくなるまでは、かなりの時間がかかりました。

さて、妊娠出産ですが、これも、安産から難産、帝王切開までありますからねぇ・・
普通の出産の痛みは、男性だったら失神してしまうそうです。

次の世は、女性に生まれ、是非、バンバン生んで下さい。(笑)

2015/05/29 11:29:20

PR





上部へ