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敏洋’s 昭和の恋物語り

長編恋愛小説 〜水たまりの中の青空・第一部〜(十三) 家出したのよ 

2015年05月21日 外部ブログ記事
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何かしらぎこちない空気が流れた。
高木も、「一人か?」と尋ねてきた。
どうして一人で帰って来た事を気にするのか、どうにも彼には理解できなかった。
問い質したいという気持ちはあるのだが、触れてはいけないような気もしていた。

「じゃ、また」
「おう、またな」
高木の言葉を背にしながら、
?とに角、お母さんに聞いてみよう。それからだ?と、足早にその場を離れた。
その後も、会う人毎に
「一人なの?」と、聞かれ続ける彼だった。

「ただいまあ!」
「あらあ。お帰り、タケくん」
いつもの、にこやかな笑顔の母親が居た。
「連絡をくれたら、迎えに行ったのに」
「うん。急に、思い立ったから」
「良く帰ってきたわねえ。で、真理子ちゃんは?」
意外な言葉が、発せられた。
キョトンとする彼に、母親は顔色を変えて
「真理子ちゃん、あなたと一緒じゃないの?」と、語気を強めた。

「どうして、真理子さんが僕と一緒なの。どういうこと?」
「とに角、上がんなさい。玄関先で、話すことじゃないわ」
茂作に顔を見せる間もなく、彼は台所に連れられた。
「そこに、座って」
言われるまでもなく、彼は椅子に腰を下ろした。
母親の出してくれた麦茶を口に含みながら、事の経緯を聞いた。

「真理子ちゃんね、家出したのよ。
『好きな人がいます。その人の元に行きます。だから、心配しないで下さい』って、書き置きを残してね。
で、そのまま梨のつぶてでしょ。大騒ぎになったの。
真理子ちゃんに、縁談が持ち上がってね。婚約寸前まで、行ったの。

真理子ちゃんも、相当悩んだらしいのね。
佐知子ちゃんにね、相談していたらしいわ。
ご両親に、『地元の人間じゃなければだめだ!』って、説得されたらしいの。
一旦はその気になったらしいんだけど、土壇場でぐらついたのね。

佐知子ちゃん、責められていたわ。
『好きな人じゃなければ、幸せにはなれないわよ』って、言ったらしいのね。
若い人たちは、佐知子ちゃんの味方になったの。
でも、お年寄り達は猛反対でねえ」

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