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貴女に、お会いした事があるわ! 

2015年02月08日 ナビトモブログ記事
テーマ:アメリカ

アメリカでの生活は、自分中心に考えれば、幸運の連続だったと思う。

まず、大学内の生協の様な会に、外国人の為の英会話教室があって、子連れでも構わない、というので一年位参加した。

時間にゆとりのあるネイティブの夫人達が、ボランティアで先生役を担ってくれて、いくつかのグループに分かれてよもやま話をするのだ。

教わる方は、色々な国から来ているので、話題には事欠かない。

そこで、アパート以外の人とも知り合いになったし、数人の日本人とも友達になった。


或るとき暇に任せて、その会のパンフレットを眺めていたら、夫人達がつくっているらしい趣味のグループの案内があり、「ガーデニング」、「ブリッジ」、「クッキング」等と並んで「ピアノ」、という文字を見つけたのだった。

即、そこに書かれてあった番号に、電話をしてみた。


「一応は、ピアノの先生をしている人達のグループで、月に一度会員の家に集まって、お互いにピアノを弾いたり、おしゃべりをしたりする会、です」と、いう。

私が住所を言うと、「まあ、私達が若い頃に住んでいたアパートだわ」と言って、その人は私の英語は電話ではらちが明かないと思ったのか、すぐ会いにきてくれたのだ。

今から思えば、どんな人なのか様子を見るのが目的だったのだろうけれど。

「次の例会の日には、私が迎えに来てあげるから、一緒に行きましょう」と、簡単に商談が成立。

これが、第一の幸運である。


当日は、ママ友が子供達を見てくれたので、安心して、さあ、いよいよ音楽仲間に出会えるのだとばかり、わくわくしながら出掛けたのだった。

まだ、オーディション前の話である。


其処には、10人位のメンバーが集まっていた。

年齢的には、私よりも一世代上の人達が多く、お互い親しそうで長く続いているクラブの様だった。

それだけに、パンフレットでみつけて、いきなり電話で「入会したいのですが・・」と言ってきた私を、よく迎え入れてくれたなあ、と今になって思う。


私が最初に伺ったお宅は、リビングの半分が温室になっている様な、ちょっと不思議な家だった。

スタインウェイのグランドピアノが置かれているお部屋に案内されると、まず其処のシンディさんがピアノを弾いた。どうやら、まずホステスから弾き始めるのが、ルールらしかった。

何人かの人が、ショパンや、シューマンなどを弾いた後、一人の人が「Are you going to play?」と、身を乗り出す様にして、私に聞いた。

私は、その言葉に勇気を得て、アメリカに転居して間がなく、殆ど練習もしていなかったけれど、モーツァルトのソナタを弾いた。

その場では、ピアノを弾く事が、最も近道の自己紹介だっただろう。

というのも、その会には日本女性も居て、英会話で既に顔見知りの人だったのだが、私が弾き終ると、「私、東京で貴女にお会いしたことがあるわ!」と言ったのだ。

その人は、英会話のクラスでずば抜けて語学力の高い人で、私などは只横で聞いているだけだったのだが・・。


「○○さんの結婚式で、貴女のピアノを聴いて以来、ピアノが弾きたくなって、習い始めたのです。」と、身に余るお言葉。

それまでに、何度も会っていたのに、ピアノを聴いて初めて思いだしたらしい。

まあ、お互い苗字も変わっている事ではあるし・・。

そして私も、以前にクラスメートの結婚式でピアノを弾いた事があって、その時に隣の席に座っていた人が、外務省で働いている、と言っていたのを思い出した。

語学力が高いのも、当然である。

そして、この再会が第二の幸運。



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末席をけがしますが、お許しを。

シシーマニアさん

SOYOKAZEさん、こんにちは。

こんなに身近(?)で、文章の師匠に出会えるとは!
これぞ「縁は異なもの味なもの」ですね。

人生歩き出さなければ、物事始まりませんよね。

2015/02/08 16:29:20

一台の荷車ですか・・。

シシーマニアさん

パトラッシュ師匠、ありがとうございます。

さっそく長いお返事を下さって、ありがとうございました。アイロンかけをしている間に、世の中は進んでいました。これ程の即返とは思ってみなかったものですから・・。

「一台の荷車」とは、さすが小説家の比喩は素晴らしいですね。まるで、聖書の様な響きだと思いました。

私は、欲張って積み込み過ぎなのですね。思いに筆が付いて行かなくて、どんどん詰め込んでしまうのかもしれません。

でも、文章の師匠に出会えるとは思ってもみませんでしたので、いよいよ楽しくなってきました。

2015/02/08 16:23:32

続き

パトラッシュさん

(司馬さんの続きです)
読み手は、一つのセンテンスを読むのに、
一つの意味しか理解できないと思うべきです。
一つのセンテンスに、複数の意味を載せている文は、悪文です。

関係代名詞を持たない、日本語の不自由さを解決するには、これがいい。
荷車の形は、均一ではなく、大小長短があり、軽重がある。
その荷車の連ね方、つまり大小や長短、
もしくは軽重をうまく按配することによって、
文章全体に美的ななにごとかが、作為ではなく、自然に出て来る。
たとえ出なくても、悪い文章にだけは、決してならならない。
                (司馬遼太郎さんの語録より)

長々と、失礼を致しました。
これをお伝えしたくて、前段、前々段を書いたような次第です。

お節介は、世間で嫌われるのですが、たまには良いこともあります。
シニアナビで、何人かの親しい友人が出来たのは、もしかしたら、
私の病気のせいかもしれませんから。

2015/02/08 15:52:13

続き

パトラッシュさん

私自身、師匠などと、まったく思っていないのですが、
ある人が(↓)、私をそう呼び始め、「やめてくれ」と言うのに聞かず、
他にも追随する方が、出てしまいました。
その度に否定するのも大人げないので「うっちゃらかしておく」のが、
実際のところです。

中国では「先生」と言う敬称を、「さん」と同じ意味で、使うそうです。
私のそれも、まあその程度のものだと、こう割り切っております。

さて、ここからが、私の「お節介病」の始まりです。

「センテンスは、長くならない方が良い」
と言うのは、私の持論でありますけれど、それは元々、私が師と仰ぐ、
作家の先生方から、学んだことなのです。

例えば、司馬遼太郎先生は、次のように語っています。

センテンスは荷車のようなものです。
一台の荷車には、一個だけ荷物を積むようにしなさい。
一個ずつ荷物を積んだ荷車を、連ねて行けば、それでいいわけで、
欲張ってたくさんの荷物を一台の荷車に積んではいけません。

以下次へ

2015/02/08 15:50:30

自己弁護です

パトラッシュさん

私には悪い癖があります。
自己顕示欲かもしれません。
他人の文に、文法の間違い、用語の誤りなどを見つけると、
指摘したくて、たまらなくなるのです。
それを自制するのは、相手がまったく交流のない人の場合です。
そりょそうですよね、失礼ですもの。

もう一つ、指摘したところで、焼け石に水だな・・・
と思われる場合も、やめておきます。
例えば「読みずらい」「気ずく」などと、平気で書く、
いい歳をしたシニアに対し、これを正そうとは思いません。
(小中学生なら言います。将来があるから)

それらの、ごく初歩的な間違いを見て、非常に不快になる私は、
もしかしたら、既にして、ある種の病気かもしれません。
「文章潔癖症」とでもいう病名の。

逆に言えば、こう言うことです。
指摘する相手は、非常におこがましい言い方ですが、
「見込みのある人」の場合です。
そして、多少の交流があり、そのお書きになった文から推測し、
多分、お怒りにはならないだろうなと、その人間性に、期待した場合です。

字数の関係で次へ

2015/02/08 15:49:09

姉妹弟子^^

さん

これで、憧れのシシーマニアさんと、姉妹弟子になれましたね。^^

私も、同じようにセンテンスが長くなる癖があり、今でも興がのると、そうなります。
推敲で二つに、場合によっては三つに分けることさえあります。

師匠の指摘は優しくも鋭いです。
でも、それで、私も半年で見違えるようになりました。(元は相当酷かったとも言えます)

元々、素晴らしい文章に磨きがかかったら最高ですね!^^

2015/02/08 15:38:14

奇抜な日常があれば・・。

シシーマニアさん

マリーさん、こんにちは

家族には、「思い出話が多すぎる」と言われます。私の日常生活には、余り奇抜なことが無いからでしょうか。

昔の知人に会っても、こちらが思い出話を始めると、「よく覚えているわね」と感心されます。つまり、あちらは覚えてないわけです。

きっと、皆さんには楽しい日常があるのでしょう。

2015/02/08 14:12:44

これで!

シシーマニアさん

パトラッシュ師匠、

晴れて、師匠と呼べる身になりました。勝手にお呼びしては、兄姉弟子の皆さんに失礼かな、と思っていましたので・・。

文章を書く機会は、多少はあります。演奏会のプログラムには、大体自分で解説を書くようにしています。でも、まあ音楽家の書く文章だから、と皆さん批評めいた事までは言ってくれません。

ありがとうございました。

2015/02/08 14:07:39

お仲間

さん

長い間続けているピアノのクラブに新しい人が参加すれば新しい爽やかな風が吹きます。

慣れ親しんだそのメンバーさんたちにとっても好都合だったと思います。

ピアノが自己紹介のような物なんですね。
その人の技量が分かりますね。

しかしよく覚えていらっしゃいますね。

2015/02/08 13:33:45

そうなのですね・・。

シシーマニアさん

パトラッシュさん、こんにちは

ご指摘ありがとうございました。
あのくだりは、自分でも読んでいて気持ちが悪かったのですが、すぐばれましたね・・。
私は、長文の悪い癖がもともとあるのを思い出しました。

ここの所、書き飛ばしていて、ちょっと筆力が追い付いていないのです。
書きたいことが、山ほど出てきて、私って、結構面白い経験させてもらってるのかもと、書きながら新発見の連続です。

「少し落ち着いて・・」と思いながら、夜になると翌日アップするのを楽しみに書き連ねてしまいます。

2015/02/08 12:44:44

センテンス

パトラッシュさん

「未知の世界を垣間見る。見られる」
これが、文を読む楽しみの一つです。
その時に、困難を伴わない。
晦渋がなく、粗雑が見えない、
それが、読者の望むところです。

シシーマニアさんの文は、とても滑らかに、平明に、
多くの日本人の、知らない世界を伝えています。
シニアナビのような、狭い世界に留めておくのが、もったいない。
と思わされるのは、実は、この二点が備わっているからです。

ただ、少しうるさい、私のような読者にとっては、
ほんのかすかながら、気になるところがあります。
「其処に集まった10人くらいの・・・」
このセンテンスの長さです。
ここまで長く連ねることにより、得るものがあるか・・・
少し首を捻ってしまいました。
但し、捻挫を起こすほどのことでは、ありません。
文全体の価値を、下げるほどの瑕疵でもありません。
少々気になっただけです。
それが、何時も素晴らしい文を書く、作者であるだけに・・・
ということです。

2015/02/08 11:23:47

先ほどは、ありがとうございました。

シシーマニアさん

吾喰楽さんこんには、

芸は身を助けてくれる事があっても、無知は身を滅ぼしますね。

でもすぐ気づかせて戴いて幸運でした。

「幸運と幸運の綱渡り」です。

2015/02/08 11:08:59

最大の幸運でした

シシーマニアさん

喜美さんこんにちは、

そうですね、何か共通のものがあると、話題も増えるし交友が広がっていって、楽しかったです。
英語が中々通じなくても、それなりの交流ができたのは、私の中では最大の幸運だったと思います。

2015/02/08 11:05:33

異国での再会は、嬉しかったです

シシーマニアさん

SOYOKAZEさん

この年になると、色々な思い出がどんどんでてきます。年を取るとこぞって、回想録を書き始めるわけですね。

思い出すだけだから、簡単だし、文章を書いているからちょっと呆け防止気分も味わえるしね。

2015/02/08 11:02:21

世間は狭い

吾喰楽さん

おはようございます。

言い古された言葉ですが、「世間は狭い」ですね。
慣れない異国の地での生活が、ピアノを通じて、快適になったようです。
まさに、「芸は身を助く」ですよ。

2015/02/08 09:37:56

仲良し

喜美さん

何かひとつ秀でているとか
共通点があると それから友情も
深まりますね
素敵な再会で良かったですね

2015/02/08 09:22:01

縁は異なもの味なもの

さん

シシーマニアさん おはようございます。

アメリカの方はフランクなんですね。
そして、ピアノを弾く事が一番の自己紹介、これには肯けました。

その姿から、昔の出会いを思い出され、英語が堪能な日本人の方との距離が一挙に縮まった。
だから人生は面白いですね!

2015/02/08 09:07:29

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