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人生いろは坂
笑えない隣国のこと
2014年06月22日
テーマ:テーマ無し
ここのところ梅雨らしさを感じさせる薄曇りの日が続いている。こんな日でも雲間から薄日が差し始めると花に群がる
アゲハチョウ、何とも優雅で美しい眺めだ。一瞬に過ぎない眺めだが、何かしら遠い日のことが思い出され、懐かしく
感じるのは何故だろう。
やっと降った本格的な雨で畑は何とか潤ったようだ。先日からジャガイモの後を耕している。掘り返すと土はからからに
乾いていて一雨欲しいと思っていたところだった。耕した後にサツマイモを植えていく。はてさて今年の出来はどうなる
ことやら。
東京都議会に於いて女性議員に対し自民党議員席から下品なヤジが飛んだことが大きな話題になっている。韓国の旅客船
沈没事故の時には、マスコミだけでなく、少なくとも日本国民の多くが事故の背景にあったものや韓国社会のあり様や経済
先進国とは思えない部分を見て、いささか蔑視に近いような感覚で眺めていたことは否めない。
しかし、今の日本に他国に対し、そんな目で見たり出来るような状態なのだろうか。先の石原環境大臣の発言や今回の
東京都議会での出来事を見るにつけ、日本国民にも韓国同様、大いなる後進性が見られるのである。政治家と言えば国会議員
であろうが地方議員であろうが国民が一票を投じて選んだ人である。いわば日本国民を代表する人だと言っても過言ではない。
その議員がこの体たらくでは日本のお国柄が知れると言うものである。議員はもっと襟を正すべきではなかろうか。
同じことは議員ではない私たち自身にも言えることである。江戸末期から明治初期に日本に来た外国人が一様に抱いた
日本人の印象は、それまで旅してきた東洋の各国とは何かしら異なる印象であったようだ。生活は貧しく着ているものも
住む家も粗末ではあったが武士から末端の駕籠かきに至るまで、みんな明るく笑顔を絶やさず、その上、礼儀正しかった
ことが旅行記に記されている。
こうした旅行記の中には、女性が一人で東北地方を訪ねた記録さえ残されている。日本に犯罪が少なく女性一人の旅行、
それも見知らぬ土地での女性一人旅、それほど親切で安全な国であったと言うべきだろう。誰にでも人懐こく親切であった
ことが日本人の印象だったようである。
本当の事かどうか、今となっては確かめようもないのだが、こんな日本人を見てこの国は東洋の各国のように植民地化する
のは容易なことではないと感じたとも聞いている。江戸の町は当時では珍しい百万都市であった。しかしながら人であふれる
この街にゴミらしきものが全くなかったとも言われている。紙などは言うに及ばず人の排便に至るまで再利用されていたからだ。
江戸の街にはそのようなシステムが整っていた。当時の日本は貧しくとも美しい国であったようだ。
それもこれも日本人が節度を守り礼儀正しかったことと底辺は繋がっている。日本人の心が全うで穢れてなかった証拠である。
しかるに現代に生きる私たちはどうであろうか。江戸末期に生きてきた人たちの精神性を全く失っている。大事なことを置き
去りにして物質的なものばかり目を向けている。そして生きる目標を見失い人と人の繋がりすら忘れ去っている。
先の東日本大震災の悲劇は、そのことを思い出させようとした大事件ではなかったのか。そのことをみんなが自覚しなければ
多くの犠牲者の霊は浮かばれない。
今は真実を伝達することが使命であるマスコミまでもが大事なことを隠し、政治は政治で本当に必要な国民の事や将来のことを
考えようとはしていない。その上、あろうことか女性蔑視とも言えるような発言をする議員がいたのでは、先進国などとは言えない。
お手本となるべき大人がこんな状態なのだから子供たちに教え諭すことすら出来はしない。
今の子供たちを見ていると、子供たちが大人を馬鹿にしているとしか思えないことが多々ある。それは何がそうさせているのか、
インターネットやテレビなどを通じて大人たちがしていることが子供たちに全て見えているからだ。私たち大人が自らの姿勢を
正さない限りこの国は良くならない。悪のスパイラルの中に落ち込んでいるからだ。
そうした出来事の多くは日本だけでなく、同時進行形で暴力や戦争や殺人と言った事件が世界各国で発生し、その報道が一瞬の内に
世界中を駆け巡るようになっているからだ。時代の変化の方が遥かに先を走り、私たち自身の成長が追いついていないことに起因
している。
今日は引き寄せの続きを書こうと思っていたのだが、緊急性を要することが起きたので話題を転じた。こんな国で東京オリンピック
などと言って外国人を受け入れることが出来るのだろうか。サッカーで沸き返っているブラジルでのデモや略奪を笑って見ていられる
のだろうか。他人事ではない。もっと私たち自身が真剣に考えてみたいことである。
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