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10月28日大山登頂、ちょっぴり冒険、林道歩き(3/3) 

2013年11月05日 ナビトモブログ記事
テーマ:自然探訪

 1時37分、日向林道が北面に回り込むところに来た。標高は500m、エボシ山からの尾根が急激に高度を下げているのが分かる。ここに、大山から流れる鈴川の谷の子易集落から上って来る仁ヶ久保林道と接続している。接続点のゲートは閉じられているが、歩行者には問題ない。この林道もアスファルト舗装である。ゲートの直ぐ先には、クレーンの着いたトラックとワゴン車が駐車していた。仁ヶ久保林道が山腹を巻く尾根には、別に細い土道の林道が上がっていた。ゲートを過ぎたちょうどその時、別のワゴン車が林道を上って来てVターンして尾根の林道を上がって行った。それ前から新たな轍が見られ、林業作業が行われている様子だった。
 この林道接続点に至る僅か前と、ゲートを過ぎて尾根の林道が別れる付近にはリュウノウギク(竜脳菊)の花が咲いていた。キク科キク属で、近場で見られる野菊の中では花も葉も最も園芸菊に近い。路肩の石垣に腰を下ろし、一服してから、舗装林道を下る。この林道では、名は写真確認だったがイネ科のトダシバ(戸田芝)、シナダレスズメガヤ(撓垂雀茅)、一回り小形のススキに、シソ科のヒキオコシ(引起し)とカワミドリ(河碧)が見られ、1本だけ、季節外れのヤマホタルブクロ(山蛍袋)の花もあった。カワミドリは初見だった。
 山腹を下っている林道は472.5mの三角点のあるピークを回り込んだあと、高度を下げた尾根を越え北東面に移る。順光線になるので厚木市の眺めが綺麗だった。林道はこのあと再び高度を下げた尾根を標高340m付近で越えて、後は何度も山腹を折り返して子易地区に降りて行く。時刻は2時25分になっていた。この箇所にまたコンクリート舗装の道が接続している。持って行った地図では先の方で尾根を越えて北面に回り込んで途切れていた。尾根を回り込む所からは点線表示の歩道が里に続いている。山腹を折り返しながら下る林道を歩くのも面白みが無く思え、コンクリート舗装の道に入った。ゲートはあったが、開放されていた。
 今までの二つの林道より幅はやや狭い。この林道でも、ヤマトリカブト(山鳥兜)とサラシナショウマ(晒菜升麻)の花を撮った。
 2時48分、尾根を回り込む箇所まで来た。正面の尾根には踏み跡らしきものは見える。尾根を辿って行けば迷うことは無さそうだが、夏草が茂り覆いかぶさっている。軍手は持参していたものの、濃密な草を掻き分けて歩く気にはなれなかった。それならどうするか。このコンクリート車道と接続している別の道を期待して先に進むか、仁ヶ久保林道まで引き返して素直に里まで林道を辿るかのどちらかしかない。多少の不安を持ちながらも先に進む方を選んだ。
 帰宅後、ネット検索した伊勢原市関係の資料で、このコンクリート車道は「猪の山作業道」という名であることが分かった。尾根を越えたので、今度は日向川の谷へ下る道を求めることになる。次の顕著な尾根も、地図では点線が入っていたが、結局、これも同じ理由で侵入を回避した。更に先に進み、間もなく手持ちの地図上の終点を越えたが、まだ道は続いている。不安だったのは、尾根を回り込むまでは順調に高度を下げていたが、尾根の北面に入ってからは、沢筋を越える時には下りになるが、尾根を越える時には上り坂になって、一向に高度を下げていないように思えたことだ。北面に回ってからは、これという花も見られない。ひたすら里に出る道を期待して先に進むだけであった。
 2時25分に、猪の山作業道に入ってから、約50分経過したところで、進行方向の沢に、漸く出口となりそうな道が見下ろせた。まだ地図には反映されていなかったが、猪の山作業道は全開通していたのだった。下り一方では無いので、標高が下がっていないのではと懸念したが、多く下って少なく上り返すを10回ほど繰り返しながら、全体的には下っていたらしい。一気に里に下りる道であるなら、作業道の意味が無いのだから、横に長く走るルートの設定は必然性があったように思う。
 3時23分、伊勢原市営のキャンプ場、御所の入り「森のコテージ」の看板前を通過。直ぐに「大友皇子の墓へ3分」の分岐があったが通過。日向山荘の建物の近くで日向川を渡った。日向川本流沿いに出てから僅かに下ったところの対岸に、三重の塔のある大きい寺があった。浄発願寺だった。更に下って行くと、獣避けの電策の囲まれた刈り取りの済んだ数枚の棚田の真ん中に、猟銃を構えた人を模した、高さ7,8mはありそうな巨大カカシが立てられていた。
 3時41分、日向薬師のバス終点に付くと、タイミング良く、45分発の伊勢原駅行きのバスが折り返し所に待機していた。乗り込んだハイカーは5人ほどに留まった。途中、バス通学の小学生が大勢乗車したが、市の中心部に至る前に、数人ずつ降りて行った。バスは、4時5分伊勢原駅に帰着した。
 今回の歩き、チョッピリ冒険と、予想通りであったり、予想外だったり、いろいろであったが、結果的には、何事も無く帰還し、植物写真の収穫も結構あったので成功であった。教訓は、「車道のある山に、まともな歩道は期待するな」である。この時代、車で行ける道があれば、歩く人はいなくなるのが常である。
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写真1枚目は、仁ヶ久保林道からの猪の山作業道分岐点
2枚目は日向川沿いに立てらていた巨大カカシ



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