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10月28日大山登頂、ちょっぴり冒険、林道歩き(2/3) 

2013年11月05日 ナビトモブログ記事
テーマ:自然探訪

 見晴らし台に向かい、東の尾根を下る。急な階段道でぐんぐん高度を下げる。周りの木々は樹高が低く道端も暗い訳ではないが、トネアザミ(利根薊)の花くらいしか咲いている花は無い。花が終わったマルバダケブキ(丸葉岳蕗)があった所もあったが。尾根の途中からは眼下に中腹にある阿夫利神社下社や、大山街道の谷沿いに連なる家々、大山南山稜の浅間山越しに秦野市の街並みが見える場所もあった。依然としてやや霞んでいるが、伊勢原市の中心部や相模川の河口付近、江ノ島も山頂からよりは良く見えた。
 11時22分、不動尻へ3.9kmの分岐に来た。その道はあまり踏まれていない感じだった。尾根の傾斜の強い部分は山腹を大きく巻いて折り返して尾根に戻る道になっている。次第に木々の高さが高くなり、やがて檜林の中になる。
 ひたすら下った後、緩い傾斜で少し上り返すと標高770mの見晴らし台の緩やかな尾根に出た。12時2分だった。南側は森林で展望が無いが北側が開けていてベンチが並んでいる。ここまでは、阿夫利神社下社からは緩やかな巻道なので、下社から来てまた引き返す人もいる。昼時でもあり、結構な人数が休んでいた。大山の頂上も見通せる。高差480m余、見上げる角度になっていた。山頂に立ったのだが、霞で抜群の展望は無かったし、大きな感慨は得られなかった。また野草の花も登路で白嫁菜を撮ったが、山頂での唯一の花、竜胆を撮らずに降りてしまった。運動になったことは確かだが、欲求不満的な登頂だった。そんなことを思いながら、ベンチで昼食のサンドイッチを食べた。
 20分ほど昼食休憩とし、東南の尾根に歩を進める。日向薬師のある沢の奥に下る九十九折を通る道は東海自然歩道の一部になるが、歩いている人は見掛けなくなった。さほど急坂でないところも自然歩道として整備したためか、階段になっていたりする。ちゃんとしていても歩幅が制限されるし、増して階段の木の間が掘れ込んでしまっていたりすると、かえって邪魔になる。
 少し尾根道を下ると、南西側の伐採地がススキの茅戸になっている所がある。1ヶ月前、大山南山稜から見た時も緑の尾根の一部が大きい長方形の黄色になっているのが目立って見えた所だ。道とは10m程間隔があったが、寄って見た。苗木を植えてあるのか獣避けのフェンスで中には入れない。ススキの穂越しに、阿夫利神社下社が同じ高さに見えた。真横から見ると尾根の傾斜が僅かに緩んだところにいくつかの屋根が重なって見えるだけで、広い平らな庭などあるようには見えない。
 12時38分、石の地蔵のあるところに来た。日向薬師への東海自然歩道はここで尾根を離れ、日向川の谷に九十九折で下る。続く尾根は、地形図には点線で道が示されているが、一般の登山者は歩かないほとんど廃道である。指導標も日向薬師しか示していない。その尾根を一人で歩くのは、ちょっとした冒険と言えば冒険だが、尾根を進むことにした。インターネットの登山記で下調べし、大丈夫と踏んでいた。人里まで廃道に近い道を辿る訳ではない。ルートさえ誤らなければ、短時間で林道に出られるはずだった。そして林道歩きに拘る理由は、冒頭にも書いたが、野草の撮影のためである。昨年の同時期、丹沢の菩提峠から秦野市の菩提地区に下る桜川林道で多くの草花が見た実績があったからだ。
 一般登山道を離れる。尾根の背を辿る踏み跡は明確であった。ただし柔らかい土に残っている足跡は、靴痕でではなく獣の足跡である。急な尾根ではないので崩壊の心配はなく、倒木に塞がれることも無かった。道として整備はしていないものの、檜の植林でそれなりの手入れはされている。嫌なのは蜘蛛の巣だった。見えないことが多く、気付くのは肌に触れてから。途中で枯れ枝を拾い、振りながら歩く。尾根を辿ること10分余り、三角点のあるピークにでた。何の標識も無いがエボシ山とされている653.4mのピークだ。三角点の周囲は、全方位杉や檜に囲まれ全く展望は無い。僅かに木漏れ日はあった。切り株で小休止する。
 尾根はエボシ山で2分する。東北東の尾根が主稜で、南南東に支尾根が伸びている。インターネットの情報によると、主稜を選んでも、「日向林道が北面から南面に回り込む部分が高い擁壁になっていて降りることができない。」ということ知り得ていた。迷わず南南東の尾根を選ぶ。多少傾斜がある部分もあったが、しっかりした踏み跡と赤テープの目印があり、廃道というより、人通りの少ない山道と言っても良い程だった。普通の登山道と異なるのは、全く指導標がないこと、林道からの取り付き点も表示が無く、丸木を組んだ60、70cmの高さの壁になっていること位だった。1時11分、アスファルト舗装された日向林道に出て、30分余りの小冒険を終えた。
 林道の下側には作業道かも知れないがはっきりした道が下っていた。これは、確認するに留め林道を歩き始める。
 日向林道は対向車さえなければ大型車が楽に走れる道幅がある。林道歩きを始めた直後、ツルニンジン(蔓人参)の花を発見。蔓に残る葉は少なく1輪だけ残った花だが、花自身はしっかりしていた。花を撮る目的の小冒険の直後であったし、期待の対象外の花に巡り会え、心の中で“ヤッタぜ!”であった。次に目に留まったのは、ナギナタコウジュ(薙刀香需)だった。この時期、珍しくないがキク科のヤクシソウ(薬師草)やシロヨメナ(白嫁菜)の花は何度も見られる。谷に回り込んだ部分の擁壁の湿った所には、草丈10cm程のイラクサ科のカテンソウ(花点草)の群生があったが、花を付けるのは春である。葉は何度か見ているが、まだ花を撮れていない草の一つだ。
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写真1枚目は、山頂から見晴らし台へ下る途中から見下ろした阿夫利神社下社(左端に大山の門前町)
2枚目は、廃道の尾根



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