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音楽HP作りと自然探訪と…
9月29日 大山阿夫利神社下社〜蓑毛越〜高取山〜聖峰(2/3)
2013年10月05日
テーマ:自然探訪
10時27分、阿夫利神社を出発し、蓑毛越に向かう。阿夫利神社下社の標高は先に書いたが696m、蓑毛越が625mなので全体的には若干下りで、ほとんど水平に近い巻道である。杉木立の隙間、赤いケーブルカーが駅から発車するのが見えた。途中、いくつか流れの無い谷があるが、その前後は多少アップダウンがある。大山山頂への登山道とは阿夫利神社下社脇で分かれるが、3分程行くともう1本の登山道、“かごや道”の分岐があり、急な上り階段となっている。進む道は、傾斜の無い道、歩きは楽で、空気はヒンヤリ感があった。ただ道は狭く、巻いて行く山腹は急斜面、杉の植林や他の樹木がなかったらスリリングな道であろう。尤も、樹木も感覚的に恐怖心を抑えるだけで、道を踏み外したらどこまで落ちるか分からず、軽症では済まない。
最初の谷越えの辺りの道端に、いかにも葉や花穂の感じが紫蘇の仲間という花が咲いていた。若干盛りは過ぎた感じだった。イヌコウジュ(犬香需)の花だった。マツカゼソウ(松風草)の小さな白い花も見られる。更に進むと道端に、丈が30cm程度の、キク科の花があった。舌状花は3個ほどで、中心部の淡い黄色の筒状花からは蘂が突き出している。花や葉の形などからみると、草原の環境では50cmから1mを越すまでに成長するシラヤマギグ(白山菊)のようだ。森の中で日当たりも良いとはいえない場所なので、小さいまま花を咲かせたらしい。
巻道の途中には、僅かだが桟道や短い梯子もあったが、蓑毛越に近づくと山肌の傾斜は徐々に緩くなる。道端に外来植物のマルバフジバカマ(丸葉藤袴)の群落があった。葉は丸葉というには程遠い形だが、フジバカマの三裂する葉に対し切れ込みがないのでということだ。1896年に箱根の強羅公園に植栽されたものが強い繁殖力で逸出し広まっている。純白の小さな筒状花が多数集まって頭花を形成している。尾根を回るところで、見晴らしの効く場所があった。山の麓の伊勢原市から相模湾沿いの藤沢市、茅ヶ崎市、平塚市の市街地が望め、湾奥の江ノ島や烏帽子岩もそれと分かる。三浦半島の先の方は霞んでどこまでが陸地か分からない。峠のすぐ近くの浅間山の無線中継塔も間近に見えた。最後の緩やかな谷を回り少し上り返すと大山南山稜上の蓑毛越の峠である。
11時過ぎ、蓑毛越に到着。ベンチやテーブルがある。阿夫利神社の下社からここまでの間、出会った人は7,8人だった。峠のテーブルでは一人の男性が休んでいた。自分も休憩とし、おやつを食べ給水する。休んでいる間に、一人の男性が大山南山稜を駆け上がって来た。蓑毛越えの十字路で暫く呼吸を整えていたが、どうするのかと思って見ていると、大山山頂へ続く尾根に向かって行った。大山南山稜はトレイルランニングをする人が多い。この後も、結構多くのランナーと出会った。距離も標高差もあるが、いざという時に里にエスケープするのも比較的容易なためかも知れない。
11時8分、蓑毛へ向かう首都圏自然歩道と別れ、大山南山稜の下りに掛かる。少し下ると、無線中継塔のある浅間山(679.6m)であるが、登山路は西面を巻いている。すぐ先が山頂で踏み跡があるので上ってみた。山頂は薄の原で、一角に薄緑に塗られ4つの大きなパラボラを付けた中継塔がそそり立っている。三角点標がどこかにあるはずだったがわからなかった。わずかに下った杉林の尾根に苔むした石祠があり、周りは丸葉藤袴が茂り、綺麗な羽模様の蝶、アサギマダラが1羽吸蜜していた。祠を過ぎると、急坂の下りだった。無線塔のための電力ケーブルが埋められていて、上部はコンクリートで保護されていたが、途中から道がV字状に抉られケーブルを通したチューブがむき出しになっている所もあり、立札に危険と書かれていた。直線の急な下りで傾斜がきついので歩き難かった。尾根を上って来たのだったら、取り付かないだろう。急坂の終わりで、浅間山の巻道と合流した。
巻道と合流して直ぐ、道幅が広くなる。無線塔の整備のための車が入れる幅ではある。尾根上の車道と防火帯を兼ねてか両脇の植林と間隔があるが、見掛けるのは薄と丸葉藤袴ばかりだった。11時24分、3基の無線中継塔の間を通過。右手から秦野市蓑毛からの林道が来ている。尾根を直進、まだ広い道が続く。11時34分、また無線中継塔2基の脇を通った。平野部に長く伸びている尾根なので、中継の適地なのであろう。車の通れそうな道は、ここまでだった。
道端の植生は相変わらず、丸葉藤袴と薄が目立つ。檜植林のずっと下の方まで丸葉藤袴の白い花が咲いているのが見える場所もあった。100年前は日本の山には無い草だったはずなのだが…。草花では無いが、小さな赤い実を沢山付けたサンゴジュ(珊瑚樹)の木が道端にあり、艶々した緑の大きめの葉とのコントラストが綺麗だった。車道から歩道になって、稜線上のコブを越える上り坂や急な下り坂も出てきた。やっと、丸葉藤袴一色から、トネアザミ(利根薊)やゲンノショウコ(現の証拠)の花も見られるようになった。
11時54分、高圧送電線鉄塔の下を通過。送電線が邪魔ではあるが、秦野市街を見下ろせる唯一の場所であった。遠景は箱根連山である。遠く愛鷹山の峰も見える。右端の方は丹沢の山々から伸びる尾根越しに富士山も見えたが、裾野は見えるものの上部は3つの雲の隙間から山体の一部が見えただけであった。空は一面の雲ではなかったが、青空よりは雲の方が多くて、くっきりとした光景で無かったのは惜しまれる。
12時丁度、稜線を横切る、舗装された浅間山林道に出る。林道を横断すると、防火帯は無くなり、普通の登山路の様相に変わる。林道の直ぐ先に、大山古道と書かれた標識があった。左方向は大山町1980m、右は尾根を差しイヨリ峠70mとある。緩やかに尾根を70m下ったところが、イヨリ峠。左に稜線から下る道があり大山古道(坂本道)蓑毛、寺山と指導標が指していた。イヨリ峠の別名は不動越、別の指導標に高取山へ0.95kmとある。正午は過ぎていたが、食事は高取山で摂ることにした。この峠の標高は445m位。蓑毛越から180m下って来たことになる。高取山は556.3m、111mの上り返しになる。
峠を過ぎるといきなり階段や木の根の高差90mの急登になった。息を切らしながら上る。杉林の樹間は常緑の低木が多く草はほとんど無い。尾根道の両側は急峻ではないので、ジグザグ道にしてくれれば楽なのにと思う。登山コースや社寺の参道として整備された道は例外で、里山では尾根の直登は結構多い。コブの上まで上り切ると僅かに緩く下り、残り30m余の上りで高取山山頂に着く。
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写真1枚目は蓑毛越付近からの眺望、2枚目は秦野市街の眺め(バックの山は箱根連山)
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