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9月9日 陣場山に上り明王峠から相模湖駅へ(2/3) 

2013年09月15日 ナビトモブログ記事
テーマ:自然探訪

 12時25分、尾根から離れ、緩やかな巻道になる。昨夜の雷雨で少々泥濘んでいた。登る途中では、下山してくる二人の登山者とすれ違った。登る人は林道で草花を撮っていた一人の女性を追い抜いただけだった。巻道は3分程で、緩やかな水流の無い沢の草地に出て、和田峠からの1m位の幅の道に合する。草地にはメタカラコウ(雌宝香)の花が点々とあった。蕗に似た葉で1m程の花茎を立て、黄色い花穂を付ける。一つ一つの花は結構大きいが、舌状花は1-3枚位で少なく、ぐるりと舌状花を付けるオタカラコウ(雄宝香)に比べると見劣りはする。しかし、近所の里山では見られない花ではある。

 道は運搬車の車輪の跡がはっきり残り、やや泥濘んで歩き難い。暫くして沢から斜面のジグザグ道に変わると、程なく木立の間から青空が見える。間もなく緩やかな草原の山頂で陣馬高原とも呼ばれる陣場山山頂である。道は二つに分かれ、運搬車の轍の泥濘の無い一旦裏高尾山稜方向への巻道に入ったが、枝道から元の道に戻った。刈り払いされた草地にツリガネニンジン(釣鐘人参)の花が残されていた。近くの里山ではもう花期は過ぎたが、ここは綺麗な釣鐘状の薄いブルーの花が残っていた。雌蕊の柱頭が5つに割れてややカールした鐘の中から突き出している姿が愛らしい。

 12時43分、山頂直下の草原に出る。3、4軒の茶屋や休憩所の建物もある。トイレで小用を足した後、山頂を踏むのは後回しで、草原の花畑に向かう。トイレの近くはユウガギク(柚香菊)の白い花、草原では黄色いコウゾリナ(顔剃菜)の群落やシロヤマギク(白山菊)の群落、シシウド(猪独活)などが目立ち、それに混じってノハラアザミ(野原薊)、クルマバナ(車花)、ツルガネニンジン、そしてアザミかと思い寄ってみると刺が無いタムラソウ(田村草)の花も見られた。若い穂を伸ばしたススキ(薄)、花は咲かないワラビ(蕨)の葉も茂っていた。

 少々雲はあるが空気が済んでいて、展望が良い。西の方角は丘陵地帯を通る中央高速道路がうねっているが、跨道橋がいくつかあり、川に見まごうようだ。遠くの御坂山塊や小金沢連嶺は雲が掛かっているが、割合近い扇山(1138m)は綺麗に見える。北側は山並みが連なっているが大岳山(1266m)の特徴ある形のピークが目立つ。

 1時丁度、花撮りを終えて、白馬の彫像が立つ陣場山854.8mの頂上を踏み、茶屋の前のベンチで昼食にする。山頂付近には数十人のハイカーが居たが、高原状の山頂なので人混みの印象は無い。食事中に、陣馬高原下までのバスに乗り合わせた二人連れが登って来て、「早かったですね」と声を掛けられた。食事後、山頂から改めて展望する。東京都心方向はやや霞んでいるものの、高層ビル群とやや間隔を置いたスカイツリーもそれと分かる。

 1時25分、明王峠へ向け、都県界尾根の裏高尾縦走路に発つ。ノハラアザミの花を撮り、やや急な階段道を下る。山頂を出て間もなく赤土の傾斜で滑り、一回尻餅。ほとんどショックはなかったが、左手のひらと、ジーンズの尻、ウエストバッグなどに少々泥が付いてしまった。縦走路は樹林の中の道で、展望の効く場所はまるで無い。草花も少ないが、アズマヤマアザミ(東山薊)、オオバショウマ(大葉升麻)、登路でも見たシモバシラ、キバナアキギリなど撮る。暗紫褐色の花穂を付けたシュロソウ(棕櫚草)も何箇所かで見かけた。この草花はクローズアップの時は問題ないが、全体写真を撮ろうとすると、花穂の色の関係もあり、背景から浮き上がらせるのが難しい。今回も気に入った写真は撮れずじまいだった。ガンクビソウより一回り小形のホソバガンクビソウ(細葉雁首草)も多く見られた。明王峠までの縦走路は、途中のいくつかのピークは巻道があり、急坂はほとんど無い。
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写真1枚目は陣場山から西方展望、2枚目は陣場山頂上



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