メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

パトラッシュが駆ける!

ああはなりたくない 

2012年06月01日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し


私は昔から、大喰らいであった。
好き嫌いがなく、何でももりもりと食べた。
世上これを、大食漢と称し、私もこれに分類される。
「無芸大食」「鯨飲馬食」なんて言葉もある。
私は、これらにも該当している。

友人の中に、食の細い男が居て、何時もその顔が青白かった。
「風邪を引いちゃって」
会う度に、体調がすぐれないことを、挨拶のように言った。
ああはなりたくない・・・
世間から、いかに蔑まれようとも、大食こそが健康の基本、そして活力の源であると、
私は固く信じていた。

それでいて、体重のことを心配したことがなかった。
肥満には至らない、そういう体質なのだと、妙な自信があった。

しかしその自信が、近年揺らいでいる。
人並みになったと、こう言うべきかもしれない。
すぐに太るのである。
理由は一つ、身体を動かさなくなったからと思われる。

昨年、金物店を閉店してからは、特にそうだ。
もともと怠け者だった私が、さらにゴロゴロと、無為に過ごすようになった。
冬は特にいけない。
日がな一日炬燵に入り、パソコンをやったり、碁を打っている。
これではカロリーなんか消費しない。
朝夕散歩に出るくらいでは、焼け石に水であったのだろう。

春になったある日、体重計に載ったら、赤い数字が、69・5を示していた、
町内に、突き出た腹をゆすりながら、のっしのっしと歩く男が居る。
力士ならば、絵になるが、ただのおっさんともなると、それは漫画に近い。
ああはなりたくない。
放っておけば、私の体重は大台を突破し、そこから先は、一瀉千里だろう。
今が正念場だ。
すぐにダイエットを決意した。
人生何度目かの決意である。

 * * *

私には凝り性なところがあり、何かを始めると、たちまちそれに、没頭してしまう。
それが、世のためになればいいのだが、困ったものだ。
一身上の域を出たためしは、ほとんどない。
この度もそうだ。
私事も私事、この身を、削ることに凝っている。

朝夕の、ご飯の量を減らした。
一膳飯よりもっと少ない、三分の二膳飯である。
昼食は、トースト一枚。
間食はしない。
食後のデザートは、フルーツだけにした。
フルーツだってカロリーはあるのよと、妻は言うが、
それでも饅頭よりはましだと、言い返している。

するとどうだ。
凝りの効果は覿面に現れ、体重計の数値が、1キロ2キロと下がって行く。
なんだ簡単ではないか・・・
世間の人が、何で減量に苦労するのか、わからなくなった。
目標とする65キロには、すぐにも到達すると思われた、

しかし、現実は甘くない。
一か月が過ぎた。
減り方が鈍り、横ばいになった。
雑巾を絞るのと同じ理屈だ。
最初は簡単に水が抜けるが、次第に力を込めなければ、絞れなくなる。
そんなようなものだ。

それでも二か月が過ぎ、ある朝体重計に載ったら、目標とする数値が出ていた。
65キロ。
起き抜けにトイレに行ったのが、効いたと思われる。
だから私は、朝が好きだ。

起きて来た妻に向かい、叫んだ。
「やったぜー」
それから、隣町のホテルの名を上げて言った。
「祝杯だー、今日はあそこのランチに行く」

今までも、外食を控えていたわけではない。
旅に出た時は、ダイエットを一時休止し、存分に食べた。
そうでもしないと、生きている意味がなくなってしまう。

「えー、バイキングー?リバウンドしますよ」
「大丈夫。だいたいのコツは、掴んだから」
少食を継続する中での、一時的な大食は、心配ない。
それがわかった。
これつまり、大食を続けている中で、一時的に食を控えても、体重減には繋がらない、
そのことの裏返しのようなものだ。

「汚く稼いで、きれいに使え」と言われる。
金銭哲学の一つである。
食べるのも同じことだ。
普段は質素に暮らし、何かの時に、パーっとやればいい。

 * * *

さて今後である。
胃のやつが、少食に慣れたと見え、不平をそれほど言わなくなった。
しばらくは、今の食生活を続けようと思っている。

筋肉が消費するエネルギーなら、このままで、十分に足りている。
問題は頭だ。
脳に行くべきエネルギーが、不足しているのかもしれない。
それで日中は、ぼんやりと過ごしている。

「いや、それなら前からそうでしたよ。少食のせいではありません」
傍から、そんな声が聞こえる。

人生は、体重がすべてではない。
だらだらと長生きするくらいなら、太く短く生きた方が、いいと言う考えもある。
その辺の兼ね合いを、今、しきりに考えている。



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

何でも「減」ではつまりませんね

パトラッシュさん

リバウンドは容易にして、それを減らすのは大変な苦労です。
しばらく今の小食を続けようと思います。
喜美さんの血圧、150なら心配することもないのでは・・・
娘さん、脅かしているのですよ。

2012/06/01 21:11:57

頑張って

喜美さん

続けてください段々血圧にも関係しますよ 私もどこも悪くなく80歳までは安心していましたけれど朝の血圧が150台になってしまいました日中や夜は下がりますけれど 薬朝飲みます
気になって塩は減らさなければとか生菓子は甘ければ塩も多いとか(気にすることはない食べたいもの食べて死ねばよいと)
ところが 娘がそういう人が倒れると
なお悪い ほかが健康だから寝たままでも長生きすると それは私お金がないから駄目だと ほんの少しだけ塩分控えています

2012/06/01 10:47:53

PR





上部へ