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パトラッシュが駆ける!

風に吹かれて 

2010年03月23日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し

数日前のことです。
私は浦和の町で、遅い昼食を取ることにしました。

飲食店なら、途中で何軒も見かけたのです。
何しろ、国道十七号に沿ってですから、店屋はいくらでもありました。
しかし、ピンと来なかったのです。
これはと思う店があった時には、私に食欲がなく、
空腹を感じた時には、適当な店が見つからず、
歩き旅は、気楽ではありますが、思い通りに行かないところもあります。
朝日本橋を出て、とうとう浦和まで、メシも食わずに来てしまいました。

ふと見かけた、うなぎ屋の店頭に「ランチ995円」の張り紙。
行過ぎたものの、気になって戻ってみれば、
「うな重、肝吸い、お新香付」と間違いではありません。

「ランチ、まだ出来ますか?」
扉を開けて聞いたのは、その張り紙に「午後2時まで」
と書いてあったからです。
ほんの2分前でした。

「はい、大丈夫です」
女店員が笑顔で迎えてくれました。
客席は、八割方埋まっています。
女性客が多く、皆さん、食べ終えて、雑談に余念がないようです。

「ただいま、浦和。
これから昼食。
うなぎ定食995円。
いいだろう。
この後、大宮まで歩く」
携帯で妻にメールを打ちました。

運ばれて来たうな重の、その立派なことに、びっくり。
(器ではありませんよ。中身ですよ。蒲焼にですよ)
ふっくらと焼き上げられていて、皮も身も、実にやわらかいのです。
そして味は・・・
比較的あっさりしたタレが、うなぎの美味さを、よく引き立てています。
「よくぞ、この値段で・・・」
私は、ただもう感激して、ご飯の一粒たりとも残さず、食べ終えました。

「ご馳走さまです。通りすがりの、旅の者です。
美味しかったです。実に」
勘定を払いながら、
調理場にも聞こえるように、大きな声で言いました。

旅先で嬉しいのは、人に出会えること。
そして、店にもです。
私は元気を取り戻して、再び北へ向かい、歩き始めました。

「お気をつけて。
おみやげは要りません。
特にうなぎは」
まもなく、返信が来ました。
妻は、うなぎが嫌いなのです。
それこそ、死ぬほどにです。


だからです。
私はまだ、やったことはありませんが、妻を殺すのは簡単です。
寝ている隙にでも、その口に、蒲焼の一切れでも突っ込めば、
それでいいでしょう。

 * * *

「大変でしょう」
昨年、東海道を歩いた時、皆さんに言われました。
「ええ、まあ」
曖昧に答えつつ、実を言えば、大変でも難儀でも、
何でもありませんでした。
ただひたすら、嬉しくて、楽しくて、
それで京都まで行ってしまったというのが、実際です。
その楽しさたるや、不思議なことに、時が経つほど、
大きくなって来るのです。
こうなるともう、病気でしょうね。
「歩き病」です。

その病(やまい)のために、私は、またもや、旅に出たくなりました。
今度は、中山道です。
その日、日本橋を出発し、板橋、蕨、浦和の各宿場を経て、
大宮宿まで歩きました。

歩けば、旅の模様を、語りたくなる。
これも、一種の病気でしょう。
私の病気に、付き合わせてしまう、皆さんには、申し訳ないと思いつつ
これからまた、旅に関する記述が、増えると思います。
何卒、お付き合いのほどを、


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