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読書日記
『梟の来る庭』 <旧>読書日記1580
2024年04月17日
テーマ:<旧>読書日記
野口卓『梟の来る庭』集英社文庫
めおと相談屋奮闘記シリーズの5冊目。前のシリーズである「よろず相談屋繁盛記」と合わせると10冊目となり、作者は手慣れた感じで「恋煩い」「梟の来る庭」「蚤の涎」「泣いた塑像」の4篇が進む。
「恋煩い」は見合いに失敗し落ち込む幼馴染の完太のため、信吾と波乃が一肌脱ぐという話。
「梟の来る庭」は庭に着た梟から四年に一度の参府で江戸に滞在している阿蘭陀人が連れてきたという珍しい鳥の話を聞き、それを何とか波乃に見せてやりたいと考えた信吾はかねてから知り合いの留守居役に会う。
「蚤の涎」昇平という若者が真吾に相談を仕掛ける。昇平は15歳で奉公に出てわずか2年で番頭に抜擢されたという。それが今度初めて集金に行くのであるが、同じ雇い人から妬まれて襲われるかもしれないという話を聞き出すまでとその話の顛末。
「泣いた塑像」妻の波乃の世話係モトが半年たって、店に戻ることになる。目明かしの権六はどうやらモトと旧知の仲らしいが・・ということで権六から明かされたモトの壮絶な前半生と意外な素性。別れに際して真吾と波乃がモトに贈ったものはなんだったか、と言う話。
読んでいる時はそれなりに楽しいのであるが、読み終えて一ヶ月近く経つと内容をほとんど覚えていない。記憶力が衰えたのか、記憶に残るような話で無いのか、おそらくは前者なんだが、すらすらと話が進みすぎるからかもしれない。
(2021年10月6日読了)
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