じゃばのひまつぶし

味の思い出 

2024年01月14日 ナビトモブログ記事
テーマ:暮らし・生活

ローランサンさんの「味の記憶はずっと残っている」のブログを読んで、私にも思い出のある味が2,3よみがえった。

1つは、小学生か中学生のころ、年の離れた兄が連れて行ってくれた屋台の焼き鳥とホルモン煮込みの味。何種類か食べたのだろうが、記憶にあるのはタマヒモという鶏の排卵前の卵(らしい)。濃いミソの味付けがバカうまかった。連れてくれていったのは一回だけ。長じてホルモン煮込みでタマヒモを食べたこともあるが、あの味には出会えない。実際には十分うまいのだが、記憶が味を美化しているのだろう。
昭和30年代のはじめ、当時の食生活は記憶にない。子供のころはよく犬殺しという野犬狩りがあったから、ひょっとしてそういう肉だったかもしれない。怪しげな屋台では大いにありうる。

似たような経験をしたシニアがいた。彼も子供のころは肉が好きだったが、兄弟がいて、食事時は我先の戦い。あるとき兄さんが「これ何の肉かわかるか?最近野良犬がおらんようになったやろ」。冗談だったろうが彼のトラウマとして残り、長じても一切肉類が食べられなくなったという。
宴会で彼の近くに座ると肉関係の料理はすべてこちらに回ってくる。残念ながら歳をとると人の分までは食べられない。肉がだめという割には彼の身長はバカ高い。何を食ったらそうなるんや。

2つ目の味は、初めて飲んだコカ・コーラ。生まれも育ちも近所の友人と高校か大学に合格した記念に隣村の山中にある禅寺へハイキング。飲み物を買おうと田舎のよろずやに入った。目に付いたのがコカ・コーラ。Uも私も飲んだことがない。

60年以上前、当時は蓋つきのガラス瓶の容器。冷えていただろうが、多分ポケットにいれて歩いたので着いた時にはぬるくなっていた。禅寺について、どうやって栓を抜いたか覚えていないが、一口飲んで「何やこれは?こんなまずいのをアメリカ人は飲んでいるのか」というのが一致した感想。生ぬるいコーラは生ぬるいビールと同じで飲めたものではないとは知らなかった。

大学に入って夏に初めて喫茶店でレモンのスライスを浮かした冷えたコーラを飲んだ時、「うまい!」と思った。ビンのコーラの容器を見るとあの頃を思い出す。

味の思い出というのは、歌と同じで、その当時の場面も浮かぶ。



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