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読書日記
『日本人が世界に誇れる33のこと』 <旧>読書日記1533
2023年12月26日
テーマ:<旧>読書日記
ルース・ジャーマン・白石『日本人が世界に誇れる33のこと』あさ出版(図書館)
外国人による日本ヨイショ本の一つ。2012年に出版されたこの本を知った経緯は忘れたが・・おそらく著者の『日本人がいつまでも誇りにしたい39のこと』(2018年)を読もうと思って、図書館の所蔵本を検索していて、本書のみがあったので借りた。のだと思う。
内容的には、実例が少ない、著者の身の回りの経験に留まるなど中味が薄く、9年前に書かれたためか現在の日本では変質してしまったかと思うこともあり、題名に世界に誇れる33のこととあるが、今の日本で誇れることの実数はまあ半分ぐらいか。
例えばPart3では日本のビジネスに関しては以下の9点が挙げられている。
1.継続に価値を置くエヴリワン主義
2.公私混同を嫌う日本人
3.日本人は売り込まないのに、なぜ信頼されるのか
4.「お土産は個数の多いものを」という気遣い
5.感謝の心を言葉以外のもので表現する日本
6.社員を犠牲にしない日本の経営
7.「会社は社員のためにある」という考え方
8.世界に普及させたい日本の現場主義経営
9.「みんなで達成する」チームワークこそ日本人の強さ
このリストを見てなるほどと思うか、首を捻るかは、人に寄って異なるだろうけれど、好景気という余裕の持てる環境下でなら維持できてもコロナ禍という現在の特殊な環境下においては妥当しないものもあるように思える。確かに日本の企業には儲けよりも継続を目指すというモチベーションは高く、目標を達成するに当たってのチームワークの成立は世界的にも秀でているかもしれない。しかも、これらについては衆目が一致するところ(ただし、日本人が集団主義的であるというのは一つのステレオタイプなものの見方である)でもあり、著者の視点が優れているから指摘できた訳ではないと感じる。
Part1世界中の人たちに誇りたい日本人の気質、Part2わたしが尊ぶ日本人の習慣においても同様のことが言える様に思う。「”名字”は日本人の誇り」の章は何が言いたいのか判らないし、「お義母さんの心」は著者が結婚した白石家のお義母さんの心持ちであり、すべての日本人の妻のありようでは無いと私は思えるなど、個人的な感想でしかないことも多い。
なお、著者は2016年に姓が変わり現在はルース・マリー・ジャーマンで活動している。
(2021年7月4日読了)
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