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歴史を変えた絵よ!画家よ!横山大観よ!〜大観だって辛かった 

2023年11月02日 ナビトモブログ記事
テーマ:日々雑感

昨日は、経過観察の病院へ行けば順調であり、
そのまま、ぶらりと百貨店の秋の美術展へ。 
日本人の命を救った一枚の掛け軸のお話を聞いた。

特設会場で開催だと知らず、いつもの画廊に行くと
貧乏で絵なんて買えないと言うのに、お姉さんが
特設会場までエスコートする。いや〜困った!
そして、そのまま、男衆二人にバトンタッチ!
(*^_^*)うっそ〜!

横山大観の金の富士山〜水墨画6千万の掛け軸を
ガラス越しでなく肉眼で観れた。
この時代は大観全盛期で彼の絵はよく売れた。
日本は第二次世界大戦の真っ只中。彼は軍から海の絵
10点、陸の絵10点を描けと命じられた。

絵は、東京日本橋三越、日本橋高島屋で展示され
二万五千円で売れた。今の金額で二億五千万円ほど。
売上金は軍に寄付し、大観という名の軍用機に変わる。

画家である大観が褒美として求めたものは、中国
明時代の皇帝が愛用した墨〜程君房(ていくんぼう)
が作ったものだ。滲まない凄い墨らしい。

その後の歴史は知っての通り、日本は戦争に負け、
極東裁判という名の下で、戦争争犯罪者が
裁かれたが、政府は、これ以上尊い日本人の命を
失うことは出来ないとアメリカ人弁護士に相談する。
実は、第二回極東裁判もあるはずだった。

自由のきくお金がない日本政府は、横山大観の絵を
アメリカの裁判官に贈る事に決めた。
昨日、私が見た六千万の富士山の掛け軸がそれだ。
そして極東裁判の第二回は消えなくなった。
裁かれるはずだった大勢の命が救われた。

島根県の足立美術館には、海と山の絵20点中
7点ほどが所蔵されている。また、大観の作品
「南溟の夜」には、日本兵を島の倒れた木々とし、
アメリカの最新兵器を猛々しい波で表し、
空にまたたく星は、戦死した日本兵の魂として
描いている。

それは大観の辛い戦争画家としての心情だが、
私には鎮魂の絵にも思えた。
同じ頃、藤田嗣治も戦争画家だった。
彼は、その極東裁判の後に、皆の罪を一身に被る形で
日本からフランスへの悲しい運命を受け入れた。
大観も藤田も戦争に翻弄された人生だった。

絵画から見た歴史は、悲しく涙を誘ったが
そのまま、洋画の話や裏話で楽しい時間を過ごし、
とっても素敵な11月の始まりだった!(^▽^)/



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コッキさんへ

ローランサンさん

おはようございます。
東京には記念館があるのですね。
大観と言えば、やはり日本を象徴する画家なので
馴染みの絵も多いのですが、
こういった話は、なかなか表立っては語ることの出来ないことなのでしょうね。

美術画廊の百貨店美術部員だったので、
彼自身がその絵の担当と言うことも有り
色々、深く調べられたんだと思います。

しかし、考えてみれば、いつの時代でも
そのような外交上のものはありますね。
全ては水面下の出来事なのですから。

2023/11/08 06:07:41

横山大観

コッキさん

大観と戦争の話は、初めて聞きました。
今年の春に、台東区にある横山大観記念館に行ったのですが、戦争との関係については気がつきませんでした。いろいろ裏話があるものですね。

2023/11/07 21:05:42

漫歩さんへ

ローランサンさん

月の武蔵の江戸育ち、南郷力丸として
白浪五人男の舞台からようこそ(^▽^)/
おはようございます。創造主は、漫歩さんにとって
必要なことは何もかもご存じだと思います。
ローラン舞台?では、
演者ではない、お役目があるのでしょうね。

楽しみ方は自由♪ 今回漫歩さんから
このようなコメントを頂き嬉しいです。有難う!
しゃべり場の雰囲気というか、
わいわい語っているのを見守る役目ですね♪

ほな!ローラン節を!
ローラン♪ローラン♪ローラン♪
\ハイ!/ \ハイ!/ (^▽^)/

2023/11/05 05:42:10

さてどん尻に控えしは

漫歩さん

ローラン節に打てば響くようなコメントを書きたいが、創造主はそう造ってくれなかった。

だから、手だれな方々とローランさんとの斬り結ぶ様子を愉しんでいます。(笑)

2023/11/04 12:24:15

星あかりさんへ

ローランサンさん

おはようございます。
あかりさん親子は色んな所へ一緒に行かれてますね。
同じ趣味、興味があること、
語り合える共通点って言うのは嬉しいわね。

おっしゃる通り、絵は本物!
何でもそうですが、本物一枚のために体は動くかな。
アナログな世界でしか、感じられないものがいっぱいありますね。

私は日本画とか全く知らなかったですけど、
映画などで垣間見た歴史と芸術と政治の関係性を改めて感じました。
でもとにかく命が救われて良かったです。(*'▽')

2023/11/04 06:39:46

足立美術館

星あかりさん

こんにちは。
島根の足立美術館は2度、訪れてます。
大観ルームは2度とも訪れましたが、エピソードは知らず、知ってみると改めて、絵を見たくなりました。(^^ゞ
富士山シリーズは母も大好きですので、また行く機会があればいいと思います。
やはり絵は、印刷でなくホンモノ見ないと、ですね。

2023/11/03 17:19:38

来音さんへ

ローランサンさん

おはようございます。
映画で「戦場のピアニスト」というものが有ります。
辛い時、疲れている時、精神的にまいっている時
音楽の計り知れない癒しに
助けられることがありませんか?

東北大震災の時、被災にあった子供たちには
心のケアが必要でした。その時には絵本でした。

生きていくうえで、大切なものはそんなものだと思います。らいおんさんも音楽に携わるのでよおくわかるのではないでしょうか?
もちろん!絵もです。
絵を観て心の元気を貰える人もいっぱいいますね。

芸術は、色んな世界と社会と繋がっていますね。
それが悲しい出来事でも。。
大観は色んな事を経験したのだと思います。

私は、大阪と言うか、日本人としての心だとおもっていますよ。(^▽^)/

2023/11/03 06:42:00

ももこさんへ

ローランサンさん

おはようございます。
ももこさんも足立美術館へ行かれていたんですね。

ももこさんの絵ハガキの中に「雨霽る」という作品は
あるのでしょうか?
〜雲の様子が素晴らしく描かれていますが、その絵の上の方には富士山がちらっと見えますね。いい絵だなと思いました。
画家たちの思いは、わからないですが、
今、こうして残っていて、今の時代でも
私たちの心に届けられている事実は、芸術は残るという事実でもありますね。素晴らしい日本人の財産だと思います。

2023/11/03 06:34:51

莉梨さんへ

ローランサンさん

おはようございます。
私は、日本画は殆ど知らず、その日も掛け軸を見ながら、「どの辺から見たらいいの?」なんて、
まず最初の美術部員さんに聞いたぐらいですよ(^▽^)/
そして、墨には5色あると聞きました。
墨一つで描く世界があまりにも素晴らしかったので
彼に突っ込みました(笑)

大観の描く雲〜素晴らしかったです。
どんな絵でも音楽でもそうですが、
背景と言うか、作者たちの物語を聞くと
また、更に愛着が湧くものですよね。
都会は、百貨店が多いので、色々行けて良いですね。
私も大阪に行く時は、必ず無料の百貨店は覗きます(笑)良い企画が多いですね。楽しいです。
自分が知らない世界を見せてくれると
そこからまた自分の世界へ繋がっていく気がします。

あの日は、ユトリロの絵もありました。
彼も色々ある人だったから、美術部員と話しました。
売れる前の絵画が展示1900万ほどのお品でしたが
モンマルトルの絵で、緑が好きだったみたいよ♪
私も緑が好きだから、何となく嬉しかったとか、ミーハーな気分も満たされました(^▽^)/

2023/11/03 06:29:45

楪さんへ

ローランサンさん

おはようございます。
私は、日本画も日本史も全く無知なんです。
ただ、あれよあれよという間に、横山大観の絵を観て帰って下さいと言われ。。(笑)

百貨店の年配の美術部員さんのお話は、
本当に心から納得のいくものでした。
私たちの知らないところで
色んなものが動いていますね。
そして、あの大戦の時は、特別だったと思います。

複雑な思いの中、それぞれが絵筆を手にしたのだと思うと、絵から伝わってくるものも違う気がしました。

足立美術館の絵のお話は、大観の絵から繋がって行きました。都会の美術館ではないので
比較的、ゆっくり見れる美術館だと思います。
最寄りの駅からシャトルバスも出ています。

庭は20年連続日本一の庭園になっていますね。
春夏秋冬〜楪さんは、どの季節の色も楽しめるのではないかと思います。
所蔵のものと一体感を味わえるような庭にしたのかなと本当に見てほしいと思いますね。
また、喫茶コーナーから、見るお庭も素敵なのでは?
絵は、色々企画されて展示があると思いますので
HPで興味のある時に足を運ばれてはいかがでしょうか?

2023/11/03 06:22:18

凄い事実

来音さん

海外には日本ではメジャーで無い有名な方が
沢山いるようですが、歴史を左右する立場で
活躍されたのですね。影の立役者なんですね

戦争直後だったので、お国のための精神が
まだ強かったから成し遂げられたのでしょうかね...

ローランさんの体内はこてこての大阪人情が詰まってるのですね!
(^^♪

2023/11/02 21:53:48

色んな話が隠れていますね

ももこさん

足立美術館で求めた大観の数々の絵葉書を取り出しましたよ。
大正時代から昭和前半に描かれたもの、この中にもいろんなエピソードが隠れているのかしら、と思いながら。

2023/11/02 20:16:46

ご紹介ありがとうございます。

莉梨さん

私も横山大観の絵は度々目にしていたのに、その背景には無頓着でした。
一枚の絵に込められた想いを、どれだけ理解していたか…。
今までは絵の方にばかり関心を向けていた事を反省。

私も百貨店に行った時は、美術コーナーに寄るようにしています。買う為ではなく観る為に^^;
大きな美術館では混んでいるし入場料も高くなりましたが、百貨店なら空いているし、大抵はタダで観られますから^_^

足立美術館は行きたいと思いながらなかなか行けなかったけど、この話を知ったらますます行きたくなりました。
是非機会を作って訪れたいと思います。

2023/11/02 17:54:05

知りませんでした

楪さん

横山大観の名や代表作は知っていても、その話は知りませんでした。
国の為に絵を描いて軍に寄付(強制?)したり、彼の絵で裁判が開かれず、多くの命を救ったなんて・・・

戦争で倒れた同朋への鎮魂の思いを込めた絵、観てみたいです。
創作中の大観の胸の内には、様々な思いが去来したのでしょうね。

芸術家は、内なる思いを作品に込めるのだろうと思うのですが、その背景に戦争がいつも絡んでいたとは、複雑な心境だったのではないでしょうか?

私は優美な篝火と夜桜を上野の美術館に観に行ったら、一時間以上並んだのに、押すな押すなの人ごみで、その全貌が観られなかった事を思い出しました。

足立美術館は、ゆっくり拝観できるのでしょうか?
整えられた庭園がある美術館ですよね?

2023/11/02 08:52:11

onさんへ

ローランサンさん

おはようございます。
歴史には、それぞれの見る方向によって、
被害者、加害者と分けられますが、
何に付けても、悲しい出来事には変わりありません。
良い事は何も生まれないですね。

戦争画家として、苦悩しながらも生きたこと。
そして、やはり救われた命があった事に
私はとても感動しました。

2023/11/02 08:25:13

ドロンさんへ

ローランサンさん

おはようございます。
まあ、どういう世界でも、今も昔も変わりなく
そう言うことは起きますね。

誰か有名な俳優でしたが、
ヨーロッパで、とにかくダイヤ!ダイヤを持っていたから凌げたというお話を聞いたことがあります。

でも、たくさんの命が救われたことは
私は良かったと日本人として思いました。
大観も一生懸命書いたのでしょうね。
とても美しい富士山でした。
富士も日本人の心の拠り所ですね

2023/11/02 08:22:58

TOSHI(トシ)さんへ

ローランサンさん

おはようございます。
私は日本史も全く知らない(笑)
勉強は一夜漬けでしたしね。
芸術家と政治家には密接なつながりがありますね。

ローランサンなどもそうです。
まさか、こんな丁寧な背景を聞くことが出来るなんて
とても嬉しい誤算でした。
皆辛かったなと思いますね。

2023/11/02 08:20:34

なんともはや

onさん

賄賂で裁判を中断。

当然死刑になるはずだったA級戦犯の阿倍のジイサマが助かったわけですね。
進駐軍のスパイをしていたという噂もあります。
彼が今の統一協会を起こした中心人物の一人ですね…

2023/11/02 08:16:57

賄賂

ドロンさん

びっくりしました。戦勝国の裁判官たちは大観の絵、つまり賄賂で裁判を中断したってことですね。

なにはともあれ今年もあと二か月、こうして元気で居られることに感謝です。

2023/11/02 07:30:22

ローランサンさんへ

TOSHI(トシ)さん

おはようございます。
横山大観さんのお話は知りませんでした。
そのような歴史があったんですね。
ありがとうございます。
絵画等作品を見るときは、背景、作者の人生など把握して見るといろいろとみえてきて、
良いですね。

2023/11/02 07:07:56

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