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読書日記
『葬儀屋 プロレス刺客列伝』 読書日記279
2023年10月24日
テーマ:読書日記
黒木あるじ『葬儀屋 プロレス刺客列伝』集英社文庫
ストーリー(小説)としてのプロレスは好きである。と言うか、遥か昔、ブラウン管の中の力道山の活躍を見るのは楽しみであったが、我が家では母が「ああいうのは好きでは無い」ということで見なくなった。その後もアントニオ猪木の異種格闘技戦などをTV観戦し、UWFあたりまでは見たが、いつしか見なくなっていった・・
代わりに格闘技などを扱った小説やノンフィクションを読む様になり、夢枕獏の『餓狼伝』は掲載誌の「小説推理」をずっと立ち読みしていた(15分ほど手で読み終える『餓狼伝』以外は興味無かったため)。
ということで、書店でこの本を見て、久しぶりにプロレス物を購入して読んだ。
裏表紙の内容紹介は
「葬儀屋」に狙われた対戦相手は表舞台から姿を消す──。プロレス団体の練習生、梶本は素性不明のサーモン多摩川の付き人となる。ふざけたファイトで不評を買う多摩川の異様な特訓に翻弄される梶本。彼こそ「葬儀屋」だという噂は気になるが……。やがて多摩川と対戦相手の周囲で起こる様々な事件。梶本が向き合うことになる恐るべき真相とは。プロレスの魅力を凝縮したような、強く激しく逞しい物語。
というもので、あったが著者についてはまったく知らず、wikipediaでも東北芸術工科大学卒で「怪談系」の本の出版が多いことしか書かれていない。なお、本書の末尾に『掃除屋 プロレス始末伝』集英社文庫という本の宣伝が出ていた。
結局のところ、「プロレスあるいはプロレスラーの強さは本物か?」ということが本書の中心テーマで、それは常にプロレスに関して語られることだ。これについては結局プロレスというものの興行形態が問題なのであろう、と私は思う。
(2023年9月30日読了)
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