読書日記

『テクノロジーの未来が腹落ちする25のヒント』 <旧>読書日記1411 

2023年07月25日 ナビトモブログ記事
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朝日新聞「シンギュラリティーにっぽん」取材班『テクノロジーの未来が腹落ちする25のヒント』朝日新書

2020年の5月末に出版され、面白いかも知れないと思って捜し始めたのが10月頃であったが、なかなか見つからずようやく入手したのが12月の半ば過ぎ。しかし、読んで見ると内容がやや古い感じであった。あとがによると朝日新聞紙上で「シンギュラリティーにっぽん」が始まったのが2019年3月24日からのことだそうで、私が読んだ内容は2年近く前の状況に基づく訳なので、「秒進分歩」とも言われるコンピュータ業界のスピードに追いついて居ないとも言える。

序章 私たちはいまどこにいるか
1章 未来への大転換
 論点(1)AIは人手不足の救世主か
 論点(2)「働かなくていい社会」か「働けない社会」か
 論点(3)AIが仕事を生むのか奪うのか
 論点(4)AIに人が評価できるのか
 論点(5)医師とAI、どちらの診断を信じるか
 論点(6)病気も「自己責任」になるか
 論点(7)日本はAI人材を確保できるか
 論点(8)これからの教育
 論点(9)製造業で起きる新たな「勝者総取り」
 論点(10)ネットにつながる車は安全か
 論点(11)AIは公正な社会を作れるか
2章 見えないルーラー(支配者)
 論点(12)データを持つものが圧倒的な力
 論点(13)個人情報はどう使われているか
 論点(14)GAFA、日本でのロビイング活動と今後
 論点(15)スマートシティはユートピアかディストピアか
 論点(16)私たちの「信用」がスコア化されて起きること
 論点(17)「結婚をDNAで決める」は正しいか
 論点(18)AI監視は社会の守護神か悪魔の手先か
 論点(19)AI兵器、「殺人ロボット」で戦争の姿は
 論点(20)仮想通貨と国家の闘いのゆくえは
3章 いま考えるべきこと
 論点(21)AIの判断根拠がわからない「ブラックボックス」問題
 論点(22)個人情報保護法は頼りになるか
 論点(23)行政によるデータ収集の是非
 論点(24)テクノロジーは貧困を救えるか
 論点(25)GAFAの次に何が来るのか
あとがき

このように25の論点(?)が並べられているのであるが、はっきり言えばただの「問題提起」に留まっている。と言うか、「腹落ち」とは「腹に落ちる」の名詞化であり、納得することであるがこの本の記述ではまったく納得出来ない。「腹落ち」ではなく「招聘する問題点」とでも言う題名であれば内容と釣り合うと思う。

蛇足であるが、私自身は集中して調べている訳ではないが日常の中で既知のことばかりという記事内容であり、この内容が新聞に連載されたという事実からは朝日新聞社の調査力・取材力が衰えているのではないかと推測されてしまう。
(2021年1月7日読了)



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