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読書日記
『結ぶ菊』 読書日記217
2023年06月22日
テーマ:読書日記
知野みさき『結ぶ菊』光文社文庫
ほぼ1年ぶりに出た「上絵師 律の似面絵帖」シリーズの9冊目。
内容紹介によると
律に着物を注文してくれた裕福な後家の千代は、女の身ながら女郎を身請けするという。千代とともに吉原へと足を運んだ律は、女郎の足抜き騒ぎに巻き込まれてしまう。
一方、料亭・尾上の娘で小町と評判の綾乃に上方の男との縁談が持ち上がり、粋人の雪永と長年の想い人、千恵との間もついに――。
律の周りで様々な恋模様が動きだす、人気シリーズ第九弾!
後家の千代に身請けされた野菊とお加枝さんという二人の新登場人物が現れるけれど、どうやら話は大団円に向かっているのではないか、という感触がする。傍証としては「町医・栗山庵の弟子日録」という新シリーズが3月から始まっており、また、このシリーズが「神田職人えにし譚」シリーズと似た感触なのも気になる。
似た感触と言えば全体の雰囲気もそうだが、「女の身ながら女郎を身請けするという」と言う筋書きは「神田職人えにし譚」にも出ていた。もちろん、話が違う以上、状況も様子も理由も違うが、根底にある行為は同じだ。広告文を見てどこかで読んだ様な話だとは思ったのだが・・
次の巻が出たとして切りの良い十巻目。幕がおりてもおかしく無いと思う。
(2023年6月6日読了)
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