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留萌から一気に北へぶっ飛び〜旅日記B 

2023年06月13日 ナビトモブログ記事
テーマ:日々雑感

やけに飛んでいる。札幌の街にふわふわと
白い綿毛のようなものが、飛んでいて、まるで
幸運のシンボルのケサランパサランにも見える。

バスターミナルでも舞っていたので、
待合のベンチで隣に座ったマダムに
それが何なのか聞いたが、わからずに終わった。

その後もマダムは北海道の春を語って下さり、
彼女が何度も何度も経験してきた
茶色の街が一気に!本当に一気に変わって行く春の様子が、その土地の人の感覚として伝わってきた。
まるで、体の表面からプツプツと入ってくるよう。

肌が合う、合わない、自分の肌で感じ取るものは、
人だけに限らない。一歩その土地に降りると、
あ〜ここ無理!って思う場所もあるが、
私の肌感覚に、札幌は柔らかい場所だった。

先に下車の彼女とは、車内でもバスから降りた後も
しばらくお互いに、手を振りあい名残り惜しんだ。
束の間の時だったが、忘れたくない出会いになった。

私は終点の留萌まで行き、そこからまた乗り継いだ。
案内所で、安く乗れる手配を考えてくれた受付の方。
嬉しくって、その気持ちが嬉しくって元気が出たよ。

そして、留萌のバスの待合所で会話を交わした人々。
私は寒村に生きる人を見た気がした。
バスに乗る人は、高齢者で弱者で、病気もあって。
おじいちゃんの自慢の時計のバンドは、
もう、いつ切れてもおかしくなかった。

体が不自由であろうと、しつけ糸のような
粗い目のつぎはぎの服を着ていようと
生きていく事は、ここまで謙虚になることなのか。
そうして、皆 黙っていても優しいんだよね。

運転手は彼らの乗車中は、優しい安全運転だったが、
市街地を出て、私の他に一名だけになると、
時間を取り戻すかのように飛ばした。
こんな暴走バス乗ったことない!

日本海オロロンラインをぶっ飛びで北上する。
左手には三色に見える海と春を表わす緑と
白い風車が延々と道に沿って続く。
でっかい道の空は大きく明るい水色だった。

「しょさんべつ温泉に行ってください」
最初にそう告げて乗車したバスは、ホテル前に着いた。
同じ敷地に日本最北端の天文台がある。

私はただ、星を見るためだけに北海道へやってきた。
しょさんべつ天文台の今晩だけのワンチャンス!



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