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敏洋’s 昭和の恋物語り
青春群像 ご め ん ね…… (問屋街 五)
2023年05月21日
テーマ:テーマ無し
所在なく待っていると「ごめんね、待たせちゃって」と、驚いたことに企画課長の麗子さんがやってきた。今日にかぎって、最近流行りだしたジーンズなるものをはいている。上半身はいつものようにふわっとしたブラウス姿だ。さすがに広告塔だと言われるだけあって、ジーンズの着こなしも様になっている。ストレートのロングヘアで、キラキラと輝く髪質だ。自慢のヘアらしく、しきりに掻き上げる。富士額だと聞かされたけれども、確かにきれいな生え際に感じられた。そんな麗子さんに「あなた、こんどの休みにデートしてくれない」と、思いもかけぬ言葉をかけられた。
大人の女性からのデートの誘いだ。どう考えてもぼくでは不釣り合いだ。相手は有名女子大出身で、社長令嬢だ。それに比べて私は、工業高校になんとかすべり込んだものの、しょせんは落ちこぼれ生徒にすぎない。就職先に上場企業の製造現場を学校からすすめられたけれども、職場見学時にベルトコンベヤ相手の仕事なんぞにはなじめないと即座に逃げ出した。そんなぼくだ、麗子さんとは天と地ほどの差がある。映画やドラマならいざ知らず、現実問題としてあり得ないことだ。かつがれたとの思いが消えない。
先輩はもちろんのこと、同僚ですら彼女がいる。いないのはぼくぐらいもので、平生の態度や行動パターンから変人あつかいされている。自分でもまずかったと思っているエピソードが、腕時計だ。別段必要というわけでもないのに、映画で見たシーンが目に焼き付いて、それを真似したくなり購入してしまった。
フランス映画で暗黒街の殺し屋を演じるアラン・ドロンが、待ち合わせの場所で時間を確認したおりにとった仕種がなんともカッコ良く思えてしまった。腕時計の時間をたしかめるシーンなのだが、右手内側の文字盤にチラリと目をやる、ただそれだけのことなのに入場料の大半を費やしても惜しくないと思ってしまった。
みなに馬鹿にされたというかあきれられたのが、時計を定価で買ってしまったことだ。よりによってアラン・ドロンと同じ時計をと思ってしまい、デパートに駆け込んだのが運のつきだった。映画館に頼み込んでポスターを手に入れて、その腕にはめられている腕時計を指さして「これください」と言ってしまった。怪訝な表情の店員に提示された金額があまりの高額で手がでず、国産品を買ってしまった。その購入場所がぼくとは対極にあるデパートであったがために、みなに笑われたというてんまつだ。
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