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吾喰楽家の食卓

みっともなくてもいい 

2022年08月21日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

昨日、国立演芸場8月中席の千穐楽を見た。
ブログに「落語は月一回」と投稿したばかりなのに、今月は6日目に続き二回目になる。
円楽が出演すると知り、チケットセンターへアクセスしたら、彼が出演する日は、最後列周辺に僅かな席しか残っていなかったが、迷っているうちに売切れてしまった。
その後もアクセスを続けて、キャンセルが出るのを待った。

正直に言うと、当代の円楽を、特に好きという訳ではない。
悔しいが、「笑点」のレギュラー出演者の中では、個人的見解だが落語は最も巧いと思っている。
毎日、アクセスした甲斐があり、諦めかけた頃、最前列上手側のチケットをゲットした。
元気な様子を見たいという、言わば、見舞いに行きたかったのである。

噺家は歩行や正座が困難になると、板付きと言うが、講談で使う釈台で膝を隠して、あらかじめ高座に待機している。
初日の円楽も板付きだったが、千穐楽は車椅子姿で登場した。
右手でマイクを持ち、話を始めたが、こもった声だったので、補聴器の私には殆ど聞き取れなかった。
本人は初日に「みっともなくてもいい。死ぬまでやる」と言ったらしいが、決してみっともないとは思わない。

   *****

中入りを挟んで、立川談春が高座に上がった。
マクラで円楽に触れ、「高座に上がることが、一番のリハビリになる」と言い、その後も彼らしからぬ愁傷なことを続けた。
ところが、急に下手を向いて、「何でお前が笑うんだ」と、声を荒げて誰かに話しかけた。
一旦は、噺が始まったと思ったら、違っていた。

「心に無いことを言っても、客は分からないんだ」、「お前が笑うことはないんだよ」と、更に続けた。
私の席は、演者を時計の中心とすれば、5時の位置だった。
談春の話し相手が居ると思われる場所は、10時辺りの位置なので、ある程度は見えるが、下座の脇には誰も居なかった。
多分、一人芝居だと思うが、何れにせよ千穐楽で最も面白かった。

日刊スポーツ
https://news.yahoo.co.jp/articles/215fed61ca4249a5eb41a6414e59deca85b70aaa

サンスポ
https://news.yahoo.co.jp/articles/71521735d30cb0a9f833103369df582c2ced085b

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写真
2022年8月20日(土)の昼餉と中席千穐楽の演題

御礼
「国立演芸場8月中席6日目(書き直し版)」に、拍手を有り難う御座います。この場を借りて御礼申し上げます。



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