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敏洋’s 昭和の恋物語り
恨みます (十八)
2022年07月03日
テーマ:テーマ無し
「あの…ひとつ、聞いてもいいですか?」 聞きたい、でも聞くのが恐い…。逡巡する気持ちが強く、ことばがとぎれてしまう。小百合は、意を決して思いを吐き出した。。「どうして、会社のそばにいらっしゃったんですか?」「偶然に、なんて、通用しないよね」
一樹は、小百合の目をのぞき込んだ。大きめの目の中に、嘘はやめてと訴える光があった。「実はね、あなたが早退すること、分かってたんだ。だから、待ってたんだ(あんたをカモるためだよ。これが、本心さ)」「ど、どういうことですか?」 目を丸くして、小百合は一樹の次のことばを待った。
「ぼくの姉も、以前、チカンに襲われたことがあるんだ。で、やはりあなたのように体調を崩しちゃって」「お姉さんも、ですか? あっ、そうですよね。一樹さんのお姉さんだったら、きっとお綺麗でいらっしゃるから」(ちょっと待って。さっき、一人っ子だって……。あたしの聞き間違い? そうか、そうよね。耳がガンガンしてたから、心臓なんかも飛び出しそうだったし、きっと聞き間違えたんだわ)
「でね。帰り道、すごく心細い思いをした、と言うんです。不安な気持ちで帰ってきた、って言うんです。小百合さん、ごめいわくでしたか?」「と、とんでもない。嬉しかったです。ありがたかった、です。その証拠に、もうすっかり元気になりました」「そりゃ、良かった。ほんとに、良かった」
「それで、お姉さまはどうされました? そのお、警察に訴えるとか……」「いや。小百合さんと、一緒。相手を突き出すことはしなかったみたい。でもね、あとになって、すごく後悔してたけど」「どうしてですか、それは」 こんなものしかなくて、と小腹が空いたときに夜食用にと買い込んであるせんべいを丸テーブルに置くと、一樹の斜め前に座った。正面では、一樹の視線に耐えられそうになかった。
「あだになった。その男に、目を付けられちゃった。何度となくチカンされちゃって。あげく…、くそっ! 腹が立つ」 大きくため息を吐いたまま中々話し始めない一樹に、小百合はいらだちを感じ始めた。「あのお、それで、…。警察には、届けられたんですか?」「いえいえ。今さら、そんな。もう、単なる痴話げんかとしか、見てくれないよ。なにせ、何度となくされたチカンを許してるんだから」
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