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吾喰楽家の食卓

桂宮治真打昇進披露公演(中編) 

2021年03月29日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

東京落語(江戸)と上方落語は、演目の交流はあるが、異なる面も少なくない。
華やかな上方と、渋さの東京と言って良いだろう。
また、上方落語で使う、見台、膝隠、小拍子は、東京落語には無い。
東京落語で、正座が辛い師匠が、見台や膝隠みたいなものを使うことがある。
講談師が使う釈台で、見台と膝隠の機能を併せ持っている。

他には、東京落語には身分制度があるけど、上方落語にはないのも大きな違いだ。
東京では、前座、二ツ目、真打と昇進して行く。
大相撲に似ていて、前座は幕下以下、二ツ目は十両、真打は幕内に相当する。
一人前のプロとして扱われるのは、相撲では十両と幕内、落語では二ツ目と真打である。
それまでは、修行中で、基本は無給だ。

二ツ目になると、高座で羽織の着用が許される。
真打になると、主任(トリ)を務める資格を得る。
真打昇進披露公演は、新真打が主役だから、師匠や先輩を差し置いて主任を務めさせてくれる。
披露公演が終わると、真打の中で最も格下だから、当分、寄席で主任を務めることは出来ない。
過去に歌奴(園歌)と三平が、二ツ目時代に主任を務めたらしいが、極めて異例のことだ。

この日の出演者は、新真打(宮治)、師匠(伸治)、一門(文治)、協会幹部(小遊三)などだった。
中入りの後は、口上から始まるが、上記の四人と進行役(鯉八)の五人が高座に上がった。
テレビでしか観たことはないが、歌舞伎の口上と似たような進行である。
とはいえ、噺家の口上だから、いつもながらの面白い話を聞くことが出来た。
披露公演は、新真打が出演者に弁当を配るようだが、祝酒を飲んでいる噺家が居るかもしれない。

続く

   ******

写真
2021年3月15日(月)撮影:国立演芸場

御礼
「麻婆豆腐に異変」に、拍手を有り難う御座います。この場を借りて御礼申し上げます。



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