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パトラッシュが駆ける!

少年老い易く 

2019年05月25日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

小学生のユーチューバーが居る。
と聞いても、驚くにはあたるまい。
今時の子供は何でもやる。
パソコンやスマホの扱いは、大人に負けるもんじゃない。
YouTube やinstagramへの投稿くらい、
きっと、朝飯前であろう。

私が気になったのは、彼が不登校だということだ。
今流行の「いじめが原因」ではないようだ。
宿題を課され、それをやるのが、苦痛だったから……
なんてことを、当人が語っている。

親がまた、これを容認している。
行きたくないものを、無理に行かせることはない。
と割り切っているらしい。
テレビに親子の顔が映っていて、そこに悲壮感がない。
義務教育の「義務」を放擲するについての、釈明も弁明もない。
あっけらかんと、開き直っているような印象を受ける。

私が驚いたのは、これに賛同する人が居たことだ。
「自分の好きなように生きればいいよね。
責任も取れないのに、他人の人生に、
口挟まなくていいと思うわ」
ダルビッシュ有投手。
そりゃ、あなたのように、一芸に秀でていれば、
好きなように、生きられるでしょうけれど……

「学校に行かなくても、学ぶことは無限にできる。
社会性も、学校で身につく社会性がすべてじゃない。
そもそも同じ年齢の子どもたちだけの『社会』は
『社会』じゃない」
これは、脳科学者の茂木健一郎先生。

一方で、批判的な意見もある。
「試験もなんにもない、お化けの世界で遊んでいると、
常識知らずになります。
学校に行く発展途上国の子供に、馬鹿にされます。
成人したら困窮します」
高須クリニックの院長さん。

テレビのワイドショーが、この問題を取り上げていた。
一般人にアンケートを取ったところ、
不登校に批判的な者が多かったと伝えている。
その比率7:3……これをどう見るかである。

私は変人であり、もっと言えば「へそ曲がり」であり、
世の多くの問題について、少数派であることが多い。
でも、この問題に限っては、多数派とならざるを得ない。
不登校容認が三割も居たことに、むしろ驚いている。

私は必ずしも、勉強が好きだったわけではない。
しかし、学校に行くことに疑問はなかった。
宿題を辛いと思ったこともない。
学校は、楽園と言えないまでも、少なくとも苦界ではなかった。
私は、そこへ行くことを、毎日の日課として、
ごく当然と思っていた。

小中学校を通じ、多くのクラスメートと関わった。
当時は五十人を超える大所帯であった。
五十人五十色……
人間とは、かくも様々な個性を持っているものか……
ということを知らされた。
その後社会に出て、そこでも様々な顔に出会ったけれど、
そのほとんどが、小中学校で出会った、
かつての仲間の成長した姿であった。
快活なやつ、慎重居士、陰湿なやつ、憎らしいやつ、
ひょうきん者……
どれもこれも、かつて見た少年の、
単に図体を大きくしただけの、姿であった。

社会性とは、突き詰めて言えば、人間関係だ。
人との関係を、どう保って行くか……
そのほとんどを、私は、小中高等校で学んだような気がする。
社会に出てからのそれは、応用問題に過ぎない。

この点において、茂木先生のお考えとは大分違う。
私は、社会性を身に付けるには、さながら建築のように、
基礎が大事と思っている。
基礎部のコンクリートは、時間をかけ、
ゆっくりと固める方がいい。
一見、無駄のように見える時間が、実は人間を形成する上で、
欠かせないものだったりする。

不登校の彼が、今後、どのように生きて行くか……
その成長した姿を、見てみたいものだ。
その時、彼に友達が居るかどうか……
他人事ながら、心配になる。

私は、老境に入った今も、小学校時代の級友との付き合いがある。
中学のそれも、高校のそれもある。
いいものだ、古い友達は。
学校は、単に学問を習う場ではない。
人間関係を築く場でもある。
それをみすみす、捨てている。
惜しい。
あまりにも惜しい。



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育児放棄に等しいような……

パトラッシュさん

貴裕さん、
そうです、物が満ち足りているからでしょう。こういう事が起きるのは。
彼の将来が、危ぶまれます。
親により、子が不幸になる。
その一つの例を見るような気がします。

2019/05/26 05:30:32

行く末

パトラッシュさん

漫歩さん、
正論とおっしゃられると、少々気恥ずかしくなります。(元々が、癖論ばかりに明け暮れている人生ですから)
しかし、こんなことが蔓延ると、この世はいったい、どうなってしまうのか……という危機感があり、つい無粋な文を書いてしまいました。
不登校の子の、行く末が気がかりですが、その頃私は、この世に居ないでしょう。

2019/05/26 05:25:38

仲間より個のほうが。

さん

こんにちは。

上手くは言えませんが、

満ち足りた今の時代?に勝手に不登校で義務教育を無いがしろにそれを許す親御さん。どっちもどっちのように思います。

勉強、友人、先生どれも長い人生を過ごすのに大きな意味があると思います。
それでなくても今スマホで、、顔を突き合わせずとも会話が済む。便利すぎる弊害です。

大人になってから社会に適応できずに、心の不具合が発症したりとか、何気に難しい時代ですね。

2019/05/25 14:51:35

したり顔で

漫歩さん

パトさんの論は正論しょう。変人の論ではありませんね。

思うに不登校の素因は幼児期の家庭環境と親の躾が招いたのではないのか。

そして、容認する人たちはその子の将来に何を期待しているのでしょうか。
脳学者の生い立ちはどうだったのか。自分の子をそうさせているのか。。

自説に説得力を持たない言いっ放しは無責任の誹りを免れませんね。

2019/05/25 12:24:01

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