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独りディナー
上品な、クリムト・ヴィラ
2019年03月27日
テーマ:ウィーン
今まで、天気予報はホテルで訊いて居たけれど、今はスマホを開けば、すぐにわかる。
火曜日は、どうやら晴れの様子だったので、クリムトの最後のアトリエへ行ってみる事にした。
数年前に主人と来た際には、オープン間もない頃だったので、ホテルのコンシュルジュのおじさんに訊いても、すぐにはわからなかったけれど。
今回は、「結構、遠いよ」と言いながら地図を広げて、
「載ってるかなあ・・。オオ、あった、あった。
此処の駅で降りて、この道まで歩いて行けば良い。
5分もあれば行けるよ・・」とにこやかに教えてくれた。
教えられた駅は、私が以前住んでいた駅の、二つ先だった。
地下鉄を降りて、さてと、と地図を広げようと思ったら・・。
ウィーン市内の至る所にある、名所を指す看板がすぐに現れた。
その看板に沿って歩いて行く。
5分と思って居るから、これかなぁ、と見上げてみても、まず入り口とおぼしき場所が見当たらない。
少し先に行ってみると、左折する方向に、例の看板が見えた。
暫くそれに沿って歩くのだが、それらしきお屋敷は見当たらない。
結局、車から出てきた男性に「すいませんが」と訊いてみると、何と彼は携帯で通話中だったが、それでも「クリムト・ヴィラ?この先だよ」と教えてくれた。
まだ、先らしい。
結局、探し探しながらとはいえ、15分も歩いただろうか・・。
見覚えのある、庭園が見えた。
最初に、見物の順番を教えてくれる為に、スタッフが部屋まで付いてきてくれた
「台の上に乗っている色々な写真は、スライド形式になっていますので、あなたが自由に動かしてご覧になって下さい」
元々、アトリエだったのだから、見物用には出来ていないのだろうけれど、システマティックに整理されていて、ゆっくり眺めていて楽しかった。
でも、一昨年だったか、「黄金のアデーレ」という題名の映画が話題になったのを思い出した。
モデルになったのは、富豪のユダヤ人だったので、その絵はナチに没収されて、戦後は国の美術館に収められていた。
そして、アデーレの姪御さんだったか、この絵の所有権を巡って裁判を起こして、勝訴した結果、現在は彼女の居住地だった、ニューヨークに移送された、という、実話を元にした映画だった。
実話だから、その絵に関係する色々な記事や写真が飾られていた。
うがった見方をすれば、その映画効果で、予算が沢山付いて、内部は改装されて、いまや名所になったのかも知れない。
数年前に来たときは、さっきまでクリムトがキャンバスに向かっていたかの様な雰囲気があった。
クリムトが最後に描いていた、という絵もキャンバスに乗っていたし、、あちこちに、「ちょっと、やばくない?」といった18才未満禁止的なデッサン等もあった。
主人がわざわざ、「面白い絵もあるよ」と、他の部屋に居た私を呼びに来た程に・・。
でも今回は、どこもかしこも上品な仕上がりだった。
お腹も空いてきたし、二駅地下鉄に乗って、我が愛するシェーンブルン宮殿駅へ。
適当に入ったレストランで、まずウィンナ・シュニッツエルを頼んだ。
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