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敏洋’s 昭和の恋物語り

えそらごと  (三十三)Last 

2019年01月29日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 何年も前のような気もするし、つい先日のような気もする。 

 彼からの新一への、懐かしみ溢れる手紙が死後に届いた。

 新一にとっても忘れられない夏休みの冒険談が、嬉々として綴られていた。
読みながら、頬を伝う涙と自然にほころぶ笑みとが混じり合った。

 最後に書かれてあった「休ませてもらうことにした」という言葉が、新一の心に突き刺さった。
(ぼくのせいじゃない)
心の中で何度も繰り返した。

 新一にとって、ただ一人の友であった彼の死は、簡単に受け入れられるものではなかった。
友を失った ―― 死なせてしまったという後悔の念が、重くのしかかっている。

(あの日、あの時に追いかければ良かった。
「ぼく帰る」と捨てゼリフを残して歩き出した君を追いかければ良かった。
そうすれば、君は今でも僕の隣にいてくれたはずなのに)          
    

*「ごめんね……」とそして「えそらごと」ですが、実は、書き足しました。
 
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 他の作品群も、書き足しをしたりして公開中です。
 
よろしかったら、覗いてみて下さい。

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