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敏洋’s 昭和の恋物語り

えそらごと  (二十八) 

2018年12月18日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 やがて照明が落ちて暗くなり映像が天井に映り始めた。
まず北極星の位置説明があり、
「北東に高く見える北斗七星の杖のカーブをそのままのばすと、東の空にオレンジ色の星が見つかります。
これが、アークトゥルスで、うしかい座の星です。そのカーブをさらにのばしていくと、おとめ座の白い星のスピカまでたどれます。
この曲線を「春の大曲線」といいます。
うしかい座のアークトゥルスと、しし座のデネボラ、おとめ座のスピカを結んでできる大きな三角が「春の大三角」です」。

春の星座のナレーションが流れた。しかし真理子の横顔を盗み見する彼の耳には、殆ど入っていない。
(ひょっとしてこちらを見てくれるかも)という期待を持つが、いつしかため息だけが漏れた。

 天体ショーが終わり、二人はすぐに立ち上がったが、彼は立てなかった。
眩しさに目がまだ慣れない。
星の瞬きではなく真理子の横顔に目が行っていたために、目を開けられないのだ。

「立たせてて上げて」という貴子の声に促されるように、真理子の手が彼の肩に触れた。
一瞬、電気が走った。
鼓動が高鳴り、耳に強烈な圧迫が加わった。

「だいじょうぶですか」という声さえ、彼の耳には鋭い槍先で突かれたように感じる。
大丈夫という声の代わりに手をふって見せて、背もたれをしっかりとつかみながら立ち上がった。

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