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吾喰楽家の食卓

兄の断捨離(車) 

2018年04月17日 ナビトモブログ記事
テーマ:生活

私の身近に、三人の車好きが居る。
一人目は、私の息子である。
彼は、二・三歳の頃、『働く自動車』という絵本が好きで、穴掘建柱車を気に入っていた。
二人目は、今年の二月に他界した、中学時代からの同窓生だ。
酒もギャンブルもやらず、仕事一筋の堅物で、車が唯一の道楽と云ってよかった。
三人目は、阿佐ヶ谷の兄で、今までに何台も車を買い替えてきた。
ギャンブルはやらないが、酒は大好きで、車が唯一とは云えない。
若い頃、ラリーに夢中になった時期もある。

昨年の春、兄の平成28年度の確定申告を手伝った。
兄の愛車は古いジャガーだが、車検を更新したこともあり、その年の車両関係費の多さに驚いた。
昔は、自宅に車を置いていたが、道路の拡張で駐車スペースが無くなった。
駐車場を借りているが、安くない。
私が住む町では、駅前でも月額数千円だが、阿佐ヶ谷だと一桁高くなる。
「次回の車検更新、止めたら」と、兄へ云った。
勿論、新車に買い替えるのではなく、手放すのだ。
「仕事、どうするんだよ」と、不機嫌な声が返ってきた。

今年も、確定申告を手伝った。
車検更新が無いので、車両関係費は前回より少なかった。
それでも、仕事先で車にエンジンが掛からなくなり、レッカー代と修理代が掛かっていた。
「この先、車の修理代が増えるよ」と、兄へ云った。
「そうだな」と、兄は異論を唱えなかった。
「車、止めなよ。都内だったら、地下鉄で大概の所へ行けるよ」
「荷物は、どうする」
「キャスターの付いた、小さな旅行鞄を使うといいよ」
「そういえば、家に来る問屋で、そういう人が居るな」
「車検まで、まだ数ヶ月あるから、よく考えたら」
「そうする」

それ以来、会う度に車の話をしたが、その度に兄の反応は異なった。
半世紀以上、親しんできた車である。
兄にとって、車を手放すことは、車の運転を止めることに等しい。
気持が揺れ動くのは、やむを得ないことだろう。
ところが、先週、会うや否や、「車、止めるぞ」と、云った。
決心が付いたようだ。
次は、来春に有効期限が切れる、運転免許証の返納である。
でも、今まで、自分の車しか運転して来なかったから、更新しても構わないかも知れない。
これで、一件落着したが、他人ごとではない。
私は田舎暮らしだから、車が無いと、生活に支障を来す。

   *****

写真
4月16日(月)の昼餉と夕餉



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パトラッシュさんへ

吾喰楽さん

今回の作戦は、一年以上も掛けて、ようやく成功しました。
先ずは、経済面から攻めました。
不便な所は、タクシーを使っても、駐車場代の範囲で納まるはずだと。

最近、私は、東京や横浜へ行くのに、専ら電車を使っています。
安い店でビールを飲みながらの昼餉など、電車ならではの楽しみです。

2018/04/17 11:06:34

返上の先輩としては

パトラッシュさん

さばさばしますよ、捨て去ってしまえば……
(車ばかりでなく……)
そして、新しい世界が開けます。

私の場合、車による遠出が、出来なくなりました。
でも、それに代わる旅は、たくさんありました。
鉄道、バス、歩きなど……
それは、一見不便なようで、しかし、気楽です。

お兄様も、ご自身の決断の、間違っていなかったことに、
じきに気付かれることでしょう。

2018/04/17 09:46:49

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