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敏洋’s 昭和の恋物語り

[宮本武蔵異聞] 我が名は、ムサシなり! (二十) 

2017年08月06日 外部ブログ記事
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「よくお似合いですぞ、小次郎殿。
殿より拝領の陣羽織に、その朱色の鉢巻きはよう似合うておる。
朱美殿の誂えとか、結構結構」

 小谷新左衛門の言葉が、小次郎に朱美を思い起こさせた。
昨夜のことだ。
初めて朱美が小次郎のために涙した。

「あのムサシという男、鬼神とのうわさが。
いかな小次郎さまにてもかなわぬと、巷間ではささやかれておりまする」

 頬を伝う涙を拭こうともせずに、朱美はひたすら小次郎にすがった。

「ムサシという男、情け容赦のなき者とか。
試合った相手は、ことごとくにこの世を去られていると聞き及びました。
おねがいでございます、小次郎さま。
この試合、おやめください。
もしも小次郎さまがお敗れになられでもしたら…。
朱美の一生のおねがいでございます。
こたびだけは、どうぞ、朱美のねがいを、おききとどけくださいまし」

 ムサシとの試合は藩主細川忠興の知るところであり、小倉藩はもちろん隣藩でも大きな話題となっている。
今さら取りやめることなど到底出来ぬ相談だった。

「埒もないことを」
せめてもと、腰を落として朱美を抱き寄せた。
「身共が負けると申すか。
ムサシ如きに負けると? 
笑止千万! 朱美、血迷うたか。
この小次郎に勝てる者など、この日ノ本におるものか。
くく…案ずるな。
そうじゃ。此度の試合が終われば、大層なご加増があるとのこと。
朱美、なにが所望じゃ。
帰るまでに考えておけい!」

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