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男の残したもの…　

2017年05月23日
テーマ：テーマ無し

昨日、今日と暑い日が続いている。

先週の土曜日に、
昔の仕事仲間と会い、
成り行きで
写真展の案内状と
展覧会掲示の写真解説文を引き受ける。

カメラマンも
仲間だったこともあり同席。

これまで趣味で撮り溜めていた写真を
人生最初にして最後の写真展を開きたい、
とのこと。

ヌードか？とカメラマンが喰いつくが
風景写真と言われ、
なあんだ、と気落ちする。

仕事柄、
写真に携わって何十年だから、
風景写真ならアマチュアに敵わないと
知っている。

例えば、
富士山なら、
それこそ何十万枚もの見事なアマチュア写真が
四季や場所を問わず揃っている。

写真展に出す一部を見せてもらうが
なかなかの写真だ。

残りの作品はメールで送るよ、
とのことで、
早速日曜に届いた。

案内状のコピー案を昨日までに考え、
送ると、お礼の言葉が返信されてきた。

ギャラは友情料金で、と書き添えてあったが
もとより取るつもりなどないので
写真展の開催祝いだと、返信。

そろそろ
何かを残したい、という歳なのかな。

はて、自分は何を残したのだろうと
自問するが
何も残してはいないことに気が付く。

家屋敷や財産はもちろん
子供を残したわけでもなく、
ただ生きて来ただけ、の無意味な一生か。

まあ、しょうがないわさ、
こんな人生もあるさ、なんて
寂しく独り笑いするしかない。

しかし、
愛人に囲まれた甲斐の仙人には
敵わないけれど、
愛人が人ならなあ…と思ったのは
わずかな救いか。

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