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吾喰楽家の食卓

三日目と千穐楽 

2017年01月28日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

国立劇場で歌舞伎を観始めて丸二年が経つが、その殆どを二回ずつ観て来た。
三日目と千穐楽が多い。
十月からの『三日目の会』では、ドブと呼ばれる、花道の下手側で観ている。
二回目は、費用も考慮し、三階席が多い。
昨日、『しらぬい譚』の千穐楽を観たが、今回ほど二回の違いを感じたことはない。

人間国宝だから当たり前かも知れないが、今回の菊五郎は良かった。
科白が生き生きとして、三日目とは雲泥の差だった。
今回も、黒子が菊五郎の背後にへばり付いていたが、三階席の正面からだと、科白を教えていたか否かは分からない。
何れにせよ、科白が生き生きしているのだから、構わない。
「三日目までは大目に見る」と、云われているのは知っているが、これほどとは、思わなかった。

菊之助には、華がある。
それも、断トツだ。
客席の上を斜めに飛ぶ“筋交い”の宙乗りは、見事だった。
宙乗りに限っては、三階席正面は、一等席だ。
理屈抜きで、目の保養が出来た。

大詰で、主要な出演者が顔を揃えた。
手拭い撒きだが、私の席は三階席の最後列だから、届くはずはない。
それでも、二階席には届くので、誰が投げるか興味があった。
下手側から亀寿が中段に、上手側から亀三郎が下段に投げ込むのが見えた。
この兄弟、弟の方が肩は良いようだ。

舞台の余韻に浸りながら、一階ロビーに下りた時のことである。
和服姿の菊之助の奥方が、小走りで私に近づき、そのまま通り過ぎた。
行先に目を遣ると、車椅子の男性に挨拶をしていた。
梨園の妻を、勤めていたのだ。
次回、三月の『伊賀越道中双六』で、また、彼女に会える。

   *****

写真
1月27日(金)の国立劇場の玄関と、二階ロビーの黒子ちゃん



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シシーマニアさんへ

吾喰楽さん

こんにちは。
帰宅途中の電車からです。

寺島純子さんや、扇千景さんに挨拶されたとは、凄い経験をお持ちですね。

私は、国立劇場の舞台を見学したことがあります。
舞台から客席は、結構、見えますね。
それから、花道の菊之助と、目が合ったことがあります。
ゾクゾクしましたよ。

2017/01/29 15:11:57

今は昔

シシーマニアさん

歌舞伎の休憩中に、奥方達の挨拶を眺めるのも、楽しいですよね。
私も、寺島純子さんや、扇千景さんにご挨拶されて、嬉しいながら、大変だろうなあと思ったことがあります。

贔屓の役者(菊五郎)の出番の舞台では、こちらを見て欲しくて、真っ赤なジャケットを着てできるだけ前の席に座ったのも、懐かしい思い出です。

2017/01/28 16:56:48

村雨さんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

ドブだと後ろから聞こえる声が、三階席は真横からです。
そして、楽日の三階席は、お祭り気分です。
「音羽屋」、「音羽屋」と、うるさい程です。
仰せの通り、楽しいです。

2017/01/28 09:07:12

3階席なら

さん

大向こうの声が聴こえるのでは。
あれも、楽しいですよね。

2017/01/28 08:56:46

パトラッシュさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

車椅子の男性、満面の笑みで挨拶に応えていました。
品のある紳士でした。

それでも、このお二人、それぞれ最後の一枚でしたが、大きなモーションで投げていました。
ボールと異なり、投げ難いでしょうね。

2017/01/28 08:24:46

もしかして

パトラッシュさん

> 和服姿の菊之助の奥方が、小走りで私に近づき……

吾喰楽さんに、ハグしたのかと、一瞬、どきっとしました。
あーよかった。(嫉妬)

国立の二階席は、構造上、一階席の延長のようになっているので、
手拭いも届きやすいです。
歌舞伎座や、他の劇場では、先ずだめです。
指をくわえ、眺めているよりありません。(泣)

大谷翔平くんのような、歌舞伎役者がいると、よろしいのですがね。(笑)

2017/01/28 07:30:49

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