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吾喰楽家の食卓

寄付 

2016年08月17日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

目当ての噺家が高座に上がると、掛け声が掛ることがある。
「待ってました!」が、一番、多い。
「たっぷり!」のこともある。
8月の風流寄席は、正にたっぷりだった。
演題の『大山詣り』は、今までに聴いたどのそれよりも長かったが、退屈したわけではない。
実に、濃厚な話術だった。
鳳楽師匠は、いつもに増して気合が入っていたように感じた。
宴席の仕度が調う間、その余韻に浸った。

料理は、五品ほどである。
テーブルが狭いから、一品ずつ出て来る。
狭い会場に、四十人程の客を、ぎっしり詰め込んでいる。
隣の客との距離が近いから、文字通りスキンシップを図れる。
次の料理が出て来るまでに食べ終えると、テーブルを広く使える。
ビールで乾杯の後、清酒を飲む人が多い。
テーブルのあちこちに、静岡の銘酒『開運』の四合瓶が置かれている。
酒は飲み放題なのがいい。

小さな店とはいえ、銀座の日本料理屋である。
毎回、美味しく食べている。
鱧の子塩辛や沖しじみ酒蒸しは、初体験だが、中々いい。
新子の刺身は、絶品の一言。
ミル貝だって、居酒屋やスーパーの物とは、ひと味違う。
冬瓜の海老そぼろあんは、如何にも胃に優しそうだ。
〆の鯛茶漬けは、量が少なくて良かった。
この店の〆は、量が多すぎることがある。

今回、客の一人が『加賀の月』(純米大吟醸)を寄付してくれた。
ノーベル賞の晩餐会後のパーティーで、振る舞われた酒だという。
また、お開きになる前の抽選会も、楽しみだ。
賞品は、客からの寄付で賄っている。
鳳楽師匠が、番号札の入った箱を持って、順に引いていくのだ。
今回は、舞台女優の四天王寺紅さん直筆の、緋牡丹の絵とサインが入ったハンカチが当たった。
私には使えない。
日頃、世話になっている義姉に上げることにした。

   *****

写真:8月13日(土)撮影



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