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敏洋’s 昭和の恋物語り

[舟のない港] (七十一) 

2016年07月09日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



 男の職探しが、再び始まった。
まだ、不況の嵐が吹き荒れているさ中、男の就職先はなかなか見つからなかった。
悪い時には悪いことが重なるもので、男の不規則な生活に付き合っていたミドリが、会社を辞めざるを得なくなった。

 慢性の寝不足に襲われ、つまらないミスが続発した。
中でも、外部からの電話連絡の伝達ミスが多く、同僚からの風当たりが強かった。
人付き合いの悪さも手伝い、ミドリのミスをカバーしてくれる者は居なかった。

 たちまちの内に、貯金も底をつきかけた。
男は、最後の手段として田舎の両親に援助を求めようかと思ったが、ミドリは強硬に反対した。
初めてのことだった。

男への職業安定所からの紹介は、今回も十社を数えた。
しかし全てが、履歴書の提示段階ではねられた。
皮肉なことに、大卒の経歴が邪魔をした。
やむなくアルバイト先に切り替えてみたが、それすら難しかった。
とうとう、大卒の経歴を外した履歴書を作成するに至った。

 そんな男の苦境を見るにつけ、ミドリの心情は複雑だった。
自分が 男の人生を狂わせたのではないかと思い始めた。
ミドリに出会ったことにより、男の失職を誘ったのではないかと、悩んだ。

考えあぐねた末に、ミドリは意を決して夜の世界に入ることにした。
「何とかなるわよ。『女は弱し』なんて言われてるけど、覚悟を決めた女は強いんだから」

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