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敏洋’s 昭和の恋物語り

[舟のない港] (六十三) 

2016年06月27日 外部ブログ記事
テーマ:テーマ無し



しばらくの間は、平穏な日々が続いた。
しかし男の給料だけでは生計が立たず、共稼ぎの状態が続いた。

ミドリは休暇が取れるのだが、男はそのことを会社に言い出せないでいた。
籍こそ入れていないが、夫婦生活を営んでいるのだ。

その旨会社に届ければ家族手当もつくだろうし、新婚旅行の為の休暇も長くは無理にしても三日程度ならば取れたかもしれない。
しかし、男は会社に告げることはしなかった。

確かにミドリは「このままでいい」と言う。
いっそ入籍だけでも、と思いはするのだが、男の心にためらいがあった。

実の所、ミドリの実家への挨拶すらしていない。
ミドリが「いいんです。武士さんがいやな思いをするだけですから」と拒みつづけた。

男への気遣いがありはしたが、それよりもミドリの兄に会うのが苦痛に思えるミドリだった。
男にしても、気の乗らぬこともあり、そのままになっていた。

平穏な日々と書きはしたが、お互いの心の中では葛藤がそれぞれあった。
ミドリは男を縛り付けてしまいそうな自分の甘えを責める心にさいなまれ、男は未だにミドリを生涯の伴侶と思えぬ自分のエゴにさいなまれていた。

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