メニュー

最新の記事

一覧を見る>>

テーマ

カレンダー

月別

吾喰楽家の食卓

歌司師匠のマクラ 

2015年12月18日 ナビトモブログ記事
テーマ:古典芸能

昨日、国立演芸場の中席を観た。
前回から、ちょうど十日経つが、久しぶりの感がある。
五列目から後ろ数列の中央ブロックだけが、全席埋まっていたので、団体客が居るのは判っていた。
ところが、団体客の前の良い席に空きが目立った。
トリの三遊亭歌司に、人気がないのだろうか。
いや、師走だから、落語どころではない人が多いのだろう。

前座、二ツ目、真打、合わせて七人の噺家が出演した。
持ち時間は、前座と二つ目が十五分、真打が二十分、真打でも、中トリが二十五分、トリが三十分だ。
通常、噺の本題に入る前に、マクラがある。
小噺や世相を反映したことを、面白おかしく話してくれる。
本題に関係したマクラが多いので、大概は、それを聴いて演題が判る。
勿論、持ち時間が短いほどマクラは短い。

原則、上席や中席のような定席は、あらかじめ演題を決めていない。
当日の客層も参考に、決めるらしい。
前座が口演した噺を、二ツ目が遣ることはない。
真打も同様だ。
要は、早い者勝ちなのだ。
でも、トリの前に出演する噺家は、トリの邪魔をしない演題を選ぶのが礼儀だという。

歌司は圓歌の弟子だが、芸風は全く違う。
持ちネタは、静かに聴かせる古典落語が多い。
この日も「紺屋高尾」を、じっくり聴かせてくれた。
問題は、マクラである。
国立演芸場に限って使える、お馴染みのマクラを遣ってから、「これから、昔の噺をやりますが・・」と、前置きをした。
私は、マクラから境目なく本題へ入るのが粋だと思っている。

   *****

写真
12月17日(木)の国立演芸場



拍手する


コメントをするにはログインが必要です

SOYOKAZEさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

上手なマクラだと、本題に入った瞬間、「やられた!」と思います。
落語を聴き慣れていな方なら、気が付かないくらいです。

今回の「掛取り」と「紺屋高尾」は、名人会でも遣ります。
十二月に相応しい演題です。
今回の歌司師匠は30分でしたが、名人会の歌丸師匠は、もっと長いでしょう。
きっと、熱演しますよ。

2015/12/18 09:44:49

寝違えそう(笑)

さん

おはようございます。

マクラに頭を置いて、す〜っと眠りにつくように、落語のマクラも噺にす〜っと入っていく、楽しい助走のようなものです。

スタンダードダンスのデモンストレーションも、最初から組んで踊り出しはしません。
それらしい、雰囲気でフリーに互いが踊りながら、いつの間にか組んで踊り始めます。

だから、「これから、○をやりますが・・」なんて、本当の枕なら、コケッと落ちて寝違えそうです。(笑)

2015/12/18 09:33:47

PR





上部へ