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吾喰楽家の食卓

続発するサプライズ(高円宮妃編) 

2015年10月19日 ナビトモブログ記事
テーマ:生活

“鶴見のまちの大遠忌”に、お凌ぎ(昼食)が付くのに驚かされたことは、すでに書いた。
それは序章であり、サプライズは続いた。
開場の三十分前、イベントの会場である大祖堂に着いた。
すでに、十数人の参加者が並んでいた。
整理係の僧侶が、「記念品と弁当の引換券を・・・」と、大きな声で説明していた。
弁当だけでなく、記念品が貰えるのに驚いた。
繰り返すが、事前申し込みが必要とはいえ、檀家ではなく一般の資格で参加しているのである。

指定されたブロックは、能楽でいう脇正面だった。
右側の最前列に座れた。
右側に並べば右ブロック、左側だと左ブロックという訳だ。
ブロックには、三百席ほどの椅子が並んでいた。
会場全体では、ざっと千数百席くらいだろうか。
この後、右側に並んだことが、大正解だと判った。
司会者(女優・五大路子)の位置が右側だったのは、それ程のことではない。

始めにお断りしておくが、私は皇室に対して、特別の気持は持っていない。
日本人として、極めて平均的な崇敬の念だけである。
席に着き、自分の右奥を見ると、『高円宮妃』の文字が見えた。
「まさか、本人は・・」と、思った。
雅楽の演奏が終わり、この日のメインイベントである。
僧侶が並び、次は導師が入場するのかと思った。
司会者の「高円宮妃が入場なさいます」の声に、耳を疑った。
SPに付き添われ、宮妃が入って来られた。
やや濃いグレーのスーツに、黒い帽子を被られている。
さほど大柄ではないが、背筋を伸ばし歩く姿は、「気品がある」の一言だ。
私の左脇、五メートルの距離である。
会場の中央で祭壇の方へ向き直り、真っ赤なスリッパを脱ぎ、向き合いに座っている僧侶の間を静かに進んで行った。
私の正面、七・八メートルを横切った。
たまたま、私の座る席の前は、僧侶の列が切れている。
宮妃の足先まで見えた。
祭壇の前で一礼し、祭壇右脇の席に着かれた。
私の右脇、十五メートル程であろうか。
宮妃から少し離れた位置に、宗派の長老と思われる、数人の僧侶が座っていた。

法要の導師である、江川禅師は總持寺の貫主である。
また、曹洞宗の管長も兼ねている。
管長の任期は二年で、永平寺と交互に勤めるのが慣例らしい。
法要は、お彼岸やお盆と似たような進行だった。
ところが、雰囲気は全く違い、引き締まっていた。
会場は静まり返り、読経だけが響き渡る。
子供は一人も見かけなかったから、それも幸いした。
また、僧侶は全国から集まっているはずだ。
修行僧が含まれていないようなので、読経も上手なのだろう。
いや、宮妃の存在が、会場の雰囲気を変えたのかも知れない。

焼香は宮妃から始まり、招待客の指名焼香が続いた。
滞りなく法要は進み、宮妃、導師、僧侶の順に退場した。
宮妃は、入場の時とは異なり、笑顔を振りまきながらの退場である。
その後、我々一般客の焼香になった。
最前列に座っていることもあるが、周囲は年配の方が多い。
たくさん並んだ焼香台の中央で、トップで済ますことが出来た。
焼香を、急いだことには訳がある。
弁当の引き換えが、待っているのだ。
ともかく、空腹だった。
弁当は、梅干しと海苔の佃煮のオニギリに、お茶が付いていた。
タラコや鮭、そして好物のオカカなどは、決して期待できない。
ここの精進料理は、徹底している。
大祖堂での飲食は厳禁だが、この日は例外的に許された。
オニギリは、温もりが残っていて美味しい。
非日常的な昼餉を楽しんだ。

つづく

写真
10月18日(日)開場前風景とオニギリ弁当



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プリウス2001

吾喰楽さん

おはようございます。

数年前、兄は数メートルの距離で、天皇陛下にお会いする機会がありました。
勿論、言葉を交わした訳ではありませんが、感激していましたよ。

2015/10/19 10:29:55

私も

さん

 昔 皇太子・妃を拝顔した時は何故か心が洗われた気がしました。

2015/10/19 10:07:34

SOYOKAZEさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

味も量も十分でした。
お隣の老後婦人、「おかずが無くても、皆で食べると美味しい」と、仰っていましたよ。

若い頃、今でも活躍している複数の俳優さんに、私的な場所で会ったことがあります。
会ったこと自体の感激はありませんでした。
テレビや映画と、印象が違うことは、多々あります。

地元と富山で、遠くから天皇陛下の車列に遭遇したことはあります。
今回は、極めて近かったので、そのオーラを感じました。
と云っても、同じ方に「何度もお会いしたい」ということはありません。

2015/10/19 09:46:06

ラッキーでしたね

さん

おはようございます。

寺の隆盛を物語るイベントでしたね。
途方もないお金が掛かったことでしょう。
お凌ぎも、充分お腹が膨れる量に見えます。

私は、人並み外れて醒めているのか、皇族の方であろうと、売れっ子イケメン芸能人であろうと、全く関心がありません。
手話のスピーチが素晴らしかったとか、内容については感想を持ちますが、お姿だけを見て、どうこうは全くないから変わっています。
身のこなしは、エレガントで気品がありますね。
しかし、皇室独特のスマイルは、不自然でお気の毒な気がしています。

2015/10/19 09:03:19

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