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吾喰楽家の食卓

一周忌の日の買い物(広辞苑) 

2015年07月28日 ナビトモブログ記事
テーマ:生活

先週の土曜日、親戚の一周忌法要が、JR中央線・高円寺駅の近くで行われた。
お清めは、お寺に付属する会館だった。
出席者は20人足らずで、施主側の親戚は、我々兄弟三人だけである。
兄たちは、四十九日の納骨は夫婦で呼ばれたが、今回は人数を絞ったようだ。
呑兵衛が少ないからなのか、故人側の親戚は遠くから来ているからなのか、あまりビールが減らない。
このような席で、大酒を飲むのも端たない。
それでも、出されたビールの半分くらいは、我々三人で飲んだかもしれない。

いつもなら、ぶらぶら、歩いて生家まで帰るところだ。
ところが、今の時期、さすがに暑い。
商店街を散策してから、タクシーに乗ることにした。
「高円寺純情商店街」を、北へ向かった。
以前は、「高円寺銀座商店街」と称していたが、小説の舞台になったことから、本のタイトルと同じ名前に替えたのである。
ちなみに、著者の「ねじめ正一」は、高校の一期後輩だ。

表通りに出る少し手前のことである。
古本屋の店頭に置いてある、「広辞苑」が、目に入った。
値札を見ると、驚くほど安い。
新刊の十分の一の、更に、その半分だ。
本を持って、店内に入った。

「安いけど、間違っていない?」
「間違いありません」
「版が古いのは分かっているけど、それにしても安いね」
「はい」
「買います。こんな値段で申し訳ないな」
「ありがとうございます。この暑い中、重たい本を持ち帰って頂き、こちらこそ申し訳なく思います」

表通りに出たら、直ぐに空車のタクシーが来た。
生家に着き、「広辞苑」をチェックした。
1992年発行の第四版第二刷である。
消費税が3%の時代だから、その古さも解ろうというものだ。
しかし、使った形跡がない、新品である。
版が古いとはいえ、今、使っているのと比べ、10年も新しい。
小学生の頃は、兄のお下がりの国語辞典を使っていた。
中学生になり、学校で勧められた「三省堂・国語辞典」に替えた。
以来、社会人になってからも、その改訂版を使い続けた。
でも、「広辞苑」は、憧れというと少し大げさかもしれないが、一度使ってみたいと思っていた辞典である。
先日、Pさんが「広辞苑」の第五版を買った。
それを知り、尚更、欲しくなっていたのだ。
六十八歳になって、念願が叶った。
多分、一生物になるに違いない。



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パトラッシュさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

長年、三国の中型版を愛用していました。
一度は、広辞苑を使ってみたかったんです。
阿佐ヶ谷の古書店にもありましたが、前蔵書者の署名があり、ボロにもかかわらず高かったのです。
これなら、新刊を買った方が良いと思っていました。
今の私には、綺麗であれば、版が古くても充分に用は足ります。

2015/07/28 09:23:34

SOYOKAZEさんへ

吾喰楽さん

ガレージ(蝦蛄・シャコ)は、大好物です。
でも、魚津の寿司屋では、見かけたことがありません。
寿司屋が云うには、「魚津の人は食べない」とのことでした。

今回の旅は、往復飛行機のツアーです。
二泊三日で、鳥取砂丘や出雲大社にも行くので、駆け足になると思います。
多分、地元人ならではとか、地元人との触れ合いとは程遠い、旅とはいえない代物になると思います。
でも、知らない土地ばかりなので、期待はしています。

2015/07/28 09:13:30

高円寺は、

パトラッシュさん

古書店の多い町だと聞いております。
直木賞作家の、出久根達郎さんは、この町の古書店に小僧として入られ、そこで本に馴れ親しんだことが、
後にその創作に、役立ったとか。

広辞苑は、岩波の辞書である以上に、「日本の辞書」となっている感があります。
言葉の意味を引用する時に「広辞苑では」とこうなりますから。

どうぞ、ご活用されんことを・・・
但し、少し重い。
これが難点です。

2015/07/28 09:10:10

岡山

さん

岡山にはmixiの友人が居て、彼女の車で日生へママカリや蝦蛄を食べに行きました。
彼女お勧めの閑谷学校はよかったです。
大きな櫂の木が紅葉する11月のことでした。
私はその前に、後楽園には行っていたので、地元人ならではの場所を案内してくれました。
楽しい旅になりますよう、祈っています。
お気をつけて。
そして、素敵な紀行文も期待しています!^^

2015/07/28 09:03:17

悠遊人さんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

私はパソコンで何か書くときは、手元に国語辞典を置いています。
漢字を探すのなら、パソコンで対応できます。
文意のチェックにも使いますが、極力、常用漢字を使いたいので、それを調べます。

他人の文章の間違いを指摘するのは、難しいですね。
また、間違えた使い方でも、多くの人が使えば正しくなります。
「傑作」を例にとると、本来は「滑稽」という意味合いはありません。
ところが、辞書には、俗語として「とっぴで珍妙」とあります。

2015/07/28 08:56:42

SOYOKAZEさんへ

吾喰楽さん

おはようございます。

広辞苑を買って、上手い文章が書けるのだとしたら、10冊くらいまとめ買いしたいです。

文章の出来は別として、私は「吾喰楽家の食卓」を、エッセイのつもりで書いています。
勿論、出先でスマホを使って投稿したのは別ですが。

今、興味あるのは「紀行文」です。
それには、旅をして見聞を広げないといけません。
という訳で、近日、岡山方面へ行きます。

2015/07/28 08:43:35

恐れ入りました

さん

私の編集している会報に随筆を書いた。

ところがある先輩から「あんたの書いた文章で意味の違うところがあった」と、広辞苑の写しを見せられた。

広辞苑で文意をチェックされているとは、恐れ入りました。

私が愛用しているのは電子辞書ですが、深く考えずに文章は書くものではないですね。

2015/07/28 08:37:23

どんどん

さん

おはようございます。

どんどん、知的趣味が増えていますね。
広辞苑を買ったからには、著作意欲が湧いて来たのでしょうか?

久しくブログ以外の文章を拝見していません。
ブログの文章や組み立ては、著しい進歩が見えます。
ここらで、エッセイでも書いてみては?
広辞苑が、師匠の古女房のようになる日には、本が出ているかも?

2015/07/28 07:55:49

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