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人生いろは坂

地球一周の旅から10年(7) 

2014年11月13日 外部ブログ記事
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 先にマレー海峡と表記したのは誤りでした。正式にはマラッカ海峡、マレー半島とインドネシアのスマトラ島の間にある海峡の事です。
さて、狭い水路を抜けると一挙に太平洋に突入しました。とてつもなく大きな海洋です。地球が青い惑星だと言われるのもこの広大な
海とその青さです。例えようのない水の透明感は太陽の光を吸収し小さなさざ波のような揺らぎさえ見てとれます。

 その揺らぎはまるで縮緬のようにも見え、この中に身を委ねたい(ゆだねたい)とさえ思わせるような美しさです。見渡す限りの
海で視界を遮るものは全くありません。遠く水平線に入道雲らしきものが見えるだけです。生まれて初めて感じる海の広さと美しさ
です。私達の船と行動を共にするように大きな羽を広げた海鳥が並走しています。カツオドリなのでしょうか。少し大ぶりな鳥です。
この鳥は夕方になると船に降りてきて体を休め翌朝には再び飛行を始めます。

 どうやらこの鳥にとってエネルギーの補給らしきものは必要ないらしく、羽ばたくことすらしません。まるで海上を滑るように
飛んでいます。きっと船が作り出す気流か何かに乗って飛行しているに相違ありません。その気にさえなれば餌となるべきものは
周辺に幾らでもいます。トビウオの群です。

 トビウオ達は水面近くを泳いでいるようで船が近づくと一斉に飛び立ち周辺に散っていきます。昼間はともかく夕闇が迫る頃に
なるとかすかなかすかな光の中を飛び去る様は表現できないほど幻想的で美しい眺めです。

 私は暇さえあれば上甲板に出て海を見下ろし、この美しい風景を写真にしたいと頑張っていました。しかし、目で感じることと
体で感じることの全てを写真に収めることは、とても無理なことだと思いました。目で見えることと、体で感じることの全てが
揃ってこその体験なのだと思っています。こうした体験はその場に居たものだけが感じることの出来るものです。

 このころトパーズ号は赤道を越えました。赤道祭と俗に呼ばれているものが開催されました。若者たちが企画した大運動会です。
若者をリーダーに何チームかに分かれて様々な競技やゲームを競い合います。それはそれは面白く楽しいイベントでした。こうした
イベントを通じて次第に知人や友人と言った人たちが増えてきました。

 私は早々と太極拳やラジオ体操をやめ、運動はもっぱら船の周辺を何週もすることにしていました。この運動が終わる頃、船内の
新聞が刷り上がります。新聞はピースボートステーションの前に置かれています。新聞のタイトルは「四陸七海」と言うものでした。
意味は四つの大陸と七つの海を巡る旅だと言う意味でした。

 この新聞には船内での取材記事や人物紹介等が書かれています。そして何よりも楽しみにしていたのは紙面半分を占める今日の
予定表でした。ここにはこの日に行われる船内行事が事細かに書かれていました。多くの人はこの予定表を見てこの日の行動を
決めていました。

 シンガポールからアフリカ大陸へ向けての長い長い航海の中で様々なイベントが矢継ぎ早に行われ、それはそれは楽しい航海と
なったのです。若い女性講師、若い女性活弁士、若い演歌歌手、そして極め付きはエピソード満載だったピーターバンドの面々
でした。この話の続きは次回に・・・・。

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