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人生いろは坂

地球一周の旅から10年(6) 

2014年11月11日 外部ブログ記事
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 船は更に南下し、シンガポールに向かっていた。ご存知のようにシンガポールは貿易国として今も盛んに経済活動を続けて
いる発展著しい国である。地図で見るとマレー半島の最南端に位置する。そして赤道直下の国である。赤道直下と言えば
強烈な太陽のもとで生活している発展途上国と言うイメージが強いのだが、最初に訪問した時には驚いた。何と高層ビルが
林立していたのだ。

 高層ビルに関して言えば、この国にはこの国なりの理由がある。一国とは言え国土が狭いこの国では土地の有効活用と言う
観点から高層化しなくてはならないと言う事情があるのだ。もともとはヨーロッパ列強による植民地化から始まった歴史は
多様な人種をこの地へ呼び込んだ。中国人、インド人、マレーシア人などである。今ではフィリピンからの出稼ぎ労働者も
慢性的に住み着いている。

 高層ビルが林立する国だが、全体の印象としては非常に緑地が多い。この木々などの植物が殺伐とし勝ちな近代都市の
景色を和やかなものにしている。植物が大好きな私としては住んでも良いなと思う国の一つである。特に市の中心である
オーチャード通りの並木は良い。

 先の旅行では飛行機で空港へ降り立ったのだが、今回の入国は客船での入港であった。港の真上をケーブルカーの
ゴンドラが行き交っていた。さして広くはない港に入港し下船した。この日は特にオプショナルツアーも予定しておらず
自由行動を選んでいた。従って、どこへ行っても良かったのだが、何しろ一度切りしか訪れたことのない国だったので
どこへ行こうかも何をしたら良いのかも決まらないままに街の中をうろうろとしていた。

 ただ一つ、二人とも早くも洋食に飽きて日本食に飢えていた。下船前の説明会で生ものは口にしないようにと忠告されて
いたのに、ついついそのことを忘れて寿司屋に入ってしまった。日本の寿司屋に似ていたのだが、どこか雰囲気は異なって
いた。店員が全て現地の人だったのである。しかし、にぎり寿司そのものの味はさして違わなかった。久々に味わう日本の
味であった。私達二人は満足していた。マーライオンを見て運河を見てと過去一回きりの記憶をたどりながら市内を散策した。

 さて、シンガポールを離れてからシンガポールで買い込んだ果物を使ったフルーツパーティなるものが開かれた。船は
寄港地ごとに不足する物資を補給しているようだが、これからしばらくは長い航海となる。そのためにシンガポールは
最後の補給地となったようだ。

 こうしてかつて経験したことのないフルーツパーティーが開かれた。出された果物の多くは馴染みの薄い南国の果物で
あった。スイカは皮の部分をくり抜いたり、薄く削ったりと、きれいに加工されて色んな形に表現されていた。単なる
果物が無造作に山盛りと言うわけではなかった。珍しさもあって食べるより先に写真を写しまくった。

 家内はこの時、ワークショップだったか何かで忙しくしていて参加できなかった。用事が終わって食堂へ行ったときには
何もなかったと参加できなかったことを盛んに悔やんでいた。このように夫婦一緒に乗船しても全ての行動を共にしている
わけではないので、長い航海の中ではお互いに体験できなかったことも少なくない。

 船はマレー半島を左に見ながら狭いマレー海峡を航海していた。陸地に近いこの付近の海は緑色をしていた。土の色が
海水に混ざっているのだろうか。狭い海峡を抜けると船は一気に太平洋へ突入した。

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