みょうが徒然

怒るのもエネルギーが要る 

2014年08月05日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

夫に付いてアメリカで5年間暮らし、帰国してから大学教授になった友人がいる。日本に戻って間もない頃は、レストランであろうとコンビニであろうと、おかしいと思った事は必ずその場で正し、必要なら謝罪もさせた。
その場によく居合わせた私は、心底彼女を尊敬した。
誰でも経験した事があるだろうけれど、後になって「あの時はあー言えば良かった!」と悔しい思いをする事があるからだ。

ある日分からない事があり税務署に電話をしたところ、舌打ちと共に「だ・か・らぁ・・・」と始まった。
私は彼女の名前を訊ね、彼女の姿勢を正し、またこの様な態度で電話応対をした時には上司に伝えると言って電話を切った。
今までに無い爽快感があった。そうなのだ!これからは言わなければいけないのだ。と思ったけれどそんな場面に遭遇する事が無いまま月日はずーっと流れた。

最近我が家の近くに透析の病院が出来た。診療科目に内科も書かれてあったのでこれ幸いと早速86歳になる母を連れて行った。
呼ばれて診察室に入ったのだが、医師は40歳前後に見えた。挨拶をしょうと椅子に座ろうと一向にこちらを見ない。PCを見ながら母の状態を訊いてくる。
「血圧を下げる薬を飲んでいるのですが、なかなか下がらないんですよ・・。」医師の答えは
「しょうがないんじゃないですか。とっくに寿命越えちゃってるんですから。」
唖然とした。この種の事をよく耳にするけれど、ここにも居た!であった。
彼の姿勢を正すべく喉元まで声が出かかった。にも拘わらず私はその声を飲み込んだ。ただ面倒くさかった。
母の認知症が始まったばかりで、私自身もその状況に慣れず疲れていた。
「ここに来なければ良いだけの事。もう早く帰ろう。
私が我慢すれば良いだけの事。」と思った。
なんでもすぐに忘れてしまう母に、同じ事を何度も何度も注意するだけでもう十分なのだ。子育ても躾もそう。エネルギー溢れる若い内だけなのだ。怒るのって本当に疲れるのだ。



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わかります。

秋桜さん

その医師に代表されるように日本人の魂は
劣化していってますね。
耳を疑うような言葉ですが想像できます。

驚き反論していては身が持ちませんね。
怒るのもエネルギーが要ります!

2014/08/09 15:40:49

”あきらめ”か”悟り”か

みょうがさん

ハナコおばさん様
そうなんですね。世間の理不尽にいちいち反論していたら・・・ですよね。特に今は優しい言葉が身に染みる私です(笑)。

2014/08/05 23:18:01

あきらめ

ハナコおばさんさん

ものすごくびっくりしています。
「とっくに寿命越えちゃってるんですから」なんて、なんという医者でしょうか。
しかもPCばかり見ているなんて・・・(@_@。
でも、います、そういう医師。
ワタシも反論しないで、もう行きません。
社会?世間の理不尽に1つひとつ反論していたら、身が持ちません。
こういうのって「あきらめ」って言うのでしょうか。

2014/08/05 17:17:02

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