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兄弟旅行2014 (その4) 

2014年06月29日 ナビトモブログ記事
テーマ:日常の事その他

 竜頭の滝では既に昼時を過ぎていたが、落ち着ける店でとそのまま発った。中禅寺湖の末端、華厳の滝近くの中宮祠の辺りは町になっているので、食事はそちらでということにした。国道は中禅寺湖畔を走る。「写真になる場所は?」と思っているうちに中宮祠に達してしまった。今度は「良さそうな駐車場のある食堂は?」と思ったが結局車を置いたのは華厳の滝第一駐車場になった。12時55分だったが、食事より先に華厳の滝を見ることになった。
 車を出ると、駐車場内の植え込みの周囲に黄色い花がびっしり咲いているのが見える。何の花かと寄ってみると、何とウマノアシガタ(馬の脚形)(別名:キンポウゲ)。他の草に混じって咲いているのは普通に見ているが、まるで花壇に種を蒔いたかのような群落になっているのは初めて見た。ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)も咲いていた。ここの標高は1280m、住んでいる相模原より1ヶ月半ほど開花が遅いようだ。駐車場を出る時、正面の男体山が綺麗に見えていたので、ズームレンズを広角側にして撮影した。滝に向かう歩道脇には、タマザキサクラソウ(玉咲桜草)や白花の水仙も見られた。
 先ずは華厳の滝を見下ろせる展望台に向かう。華厳の滝は落差97mの直瀑であり、奥日光三名瀑の一つだが、和歌山県の「那智の滝」、茨城県の「袋田の滝」と伴に日本三名瀑の一つにもなっている。展望台は谷に張り出したデッキになっている。落ち口がほぼ目の高さで、豪快に落下している様が見えるが、下部の一部は新緑の樹木に遮られている。深い谷を岩燕であろうか、沢山の鳥が飛び交っていた。叔母は「しばらく前に訪れたが、その時は霧で殆ど見えずじまいだった。」と言っていた。今日はこの上ない上天気なので、叔母も喜んでいた。MOMO自身も華厳の滝は初めてである。若いころ、奥日光はハイキングや登山で数回訪れているが、その入口に当たる華厳の滝は毎度素通りだった。
 華厳の滝をしっかり鑑賞するのなら、やはり谷の中からである。そこで、岩盤を繰り抜いて作ったという華厳の滝エレベータで下り、谷から眺めることにした。乗り場は普通の一部二階建ての和風の建物の中にある。料金は550円だった。谷の展望デッキから他所に通じる道はないので当然往復料金である。観光バスを降りた団体客に続いて乗り場へ向かう。エレベータは30人乗りが2機ある。地下100mまで1分で下る。扉が開くと、目の前は壁が白く塗られた緩い下り坂のトンネルだった。空気がひんやりしていた。真夏でも15℃という。トンネルはかなり長く、途中で折れ下り階段になる。トンネルを抜けると観瀑台デッキだった。デッキも「よくもこんな場所に…」と思える場所にある。絶壁の中途に鉄骨を組んで作られた3層構造のデッキで、中、下層には売店もある。デッキの下方も谷底まで随分あり、そこには涅槃滝(ねはんのたき)が掛かっている。高所恐怖症の人は見下ろすには覚悟が必要そうだ。肝心の華厳の滝に話を戻す。
 この観瀑台デッキはちょうど華厳の滝の滝壺と同じ位の高さにある。その滝壺までの水平距離は150mとのこと。やはり滝の迫力は見下ろすのと全く違う。飛沫が霧になって流れて来たりもする。華厳の滝本体とは別に、滝の中間にある水平の岩の割れ目から水が出て十二滝と呼ばれるすだれ上に並ぶ小滝を形成していて、より景観を引き立てている。さすがに日本三名瀑に選ばれるだけある。この眺めであれば、エレベータ料金550円は安いものだと思えた。
 15分ほど滞在し、1時35分谷上に戻った。エレベータの建物から国道方向に歩く時、草地にコテングクワガタ(小天狗鍬形)が群生しているのを見た。丈は10cm足らずか直径4,5mmの白い地に青紫の筋のある小さな花を付けていた。国道を渡って良さそうな食堂を探す。2店ほど覗いて湯葉の料理の店に入った。蕎麦が大好物の上の義弟は盛りそばを大盛りで注文したが後の6人の注文は「湯葉づくし」。湯葉を練り込んだ麺の上に、普通の湯葉と湯葉麩が浮かべてあり、湯葉豆腐が小皿に付いていた。注文する前は麺で空腹を満たせるか疑問があったが、いざ食するとボリュームたっぷりだった。
 2時20分頃、華厳の滝駐車場を出て“いろは坂”を下る。中間くらいから渋滞が始まった。そのうちカーブの道幅がやや広い箇所で1台の黒塗りの乗用車がスピードを出して追い越そうと割り込んでいった。危ない運転をよくもこんな場所でと思った。何度も同じ事を繰り返してしばらくして視界に入らなくなったが、事故がなかったとしてもそう時間短縮が出来るはずがない。上り用の第二いろは坂が分岐する馬返付近で渋滞は解消された。
 前橋への帰りのルートは高速道は使わず、足尾町に出て渡良瀬川沿いに桐生に出る国道122号線を使うことになった。馬返から122号線の分岐まではわずかだ。旧足尾町に抜けるのは1978年に開通した日足トンネル(全長2765m)があるため、ヘアピンカーブなどは無くスムースである。以前の足尾町は、現在は日光市と合併し、日光市足尾町になっている。
 わたらせ渓谷鉄道の通洞駅近くの足尾銅山観光前の駐車場に3時20分ころに到着。晴天の日曜日なのに閑散としていてほどんど人がいない。皆、朝からの観光でそろそろ疲れも出てきており、銅山の歴史紹介のトロッコ巡りも今更結構という感じだったのでトイレ休憩だけで足尾町を発った。
 栃木県から群馬県みどり市に入り、途中1昨年の紅葉のシーズンに訪れた草木湖畔の富弘美術館脇を通る。その時の記憶が過った。今日は美術館を横目に走り抜ける。桐生市大間々で国道122号線と別れ、近道で県道73号線へ、そして伊勢崎市で国道50号線に出る。前橋市の叔母の家に帰り着いたのは4時15分ころだったか?叔母にお茶を勧められたが、「お疲れでしょうし…」とお断りした。
 妹達はそれぞれ別コースで松本に帰るという。上の義弟の車で両毛線駒形駅に送ってもらった。両毛線から前橋駅で始発の上野行快速電車に乗って赤羽駅へ、埼京線に乗り換えて新宿に、そして小田急の急行で町田に戻ったのは9時過ぎだった。
 余り歩いては居ないが、さすがに乗り物疲れした1日だった。しかし、何と言っても最上の天気に恵まれ、大自然を存分に味わうことができて素晴らしい旅だった。後日の妹からの電話で、叔母も大いに喜んでいたと聞いた。
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写真は「華厳の滝駐車場から見た男体山」と「昼食の湯葉づくし」



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