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流老記

福引所にて 

2013年12月11日 ナビトモブログ記事
テーマ:テーマ無し

晴れているんだか
曇りなんだか
はっきりしない一日。

平均的な気温だというが
寒い。

そうだねえ
12月なんだもんねえ、当然か。

クリスマスソングが流れている商店街では
ケーキの予約や
おせちの予約呼び込みが盛んである。
そのうえ
正月飾りや門松なんかも並べられている。

さらに
福引所の人混みが
年末の慌ただしさを演出する。

この時期
ひとり取り残された感を味わうのが
恒例となった。


 ねえ、福引していこうか…
年末の買い出しに付き合わされ
もらった福引券をヒラヒラさせながら
嬉しそうに女が寄り添う。

ガラガラと
数度回しても出るのは末等の玉ばかり。

 奥さん残念だったねえ、次は当たるよ。

ハッピを着た係のオッサンに言われ
愛想なくその場を離れたが
並んで歩く女の顔はほころんでいる。

 奥さん、だって…


女の望みに
気付かなかった訳ではない。
二十年以上も昔の
自分の気持ちなど思い出せはしない。
悪いのは
いつだって自分なのだ。

今では
福引所の賑わいに
足を留めて眺める習性がついている。

 券ならあるよ…と
女の声がしやしないかなんて
バカな妄想を抱きながら…



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