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11月17日 三浦半島観音崎へ(3/3) 

2013年12月02日 ナビトモブログ記事
テーマ:自然探訪

 子供たちの歓声が聞こえるトランポリンや、ロープスライダーのある、「うみの子砦」の脇を通り、今は廃道だが明治時代に軍の物資輸送輸送のために切り開いたという狭くて恐ろしく深い切通しに架かるめがね橋を渡り、さらに進むと1時10分、戦没船員の碑に着いた。1971年の竣工だそうで、神戸商船大学の進徳丸の錨も置かれており、広場の東端に高さ24mの白磁の大碑壁を伴ったブロンズの群像、そして太平洋を望む先端に「安らかにねむれ わが友よ 波静かなれ とこしえに」と刻まれた碑文石のプレートがはめ込まれている。碑文石の前のステップに今の平和日本を象徴するかのように若者のカップルが座っていた。
 遊歩道脇のシロダモ(白だも)の木に花が咲いていた。1時19分、赤レンガの壁になっている歩道トンネルを潜り、海の見晴らし台に立ち寄る。トンネルは結構長く、蛍光灯が照らしているが中程は薄暗い。トンネルを抜けたところは砲台跡になっている。観音崎第三砲台跡という銘板があった。28サンチ榴弾砲とうい大砲が設置されていたそうだ。その大砲の模型がビジターセンター脇の展望広場にあり、後で立ち寄って見た。展望広場では久里浜にある横須賀火力発電所の写真を撮った。芝生には1組のカップルが寝そべっていた。遊歩道に戻る途中、砲台跡の遺構や、赤い実を伴ったシロダモの木の花を撮った。トンネルを戻り、遊歩道を先に歩く。道端に自生のムラサキシキブ(紫式部)の実が見られた。
 1時30分、観音崎ビジターセンターに下る道を分ける三叉路に着く。ここは左の道を採り、東京湾海上交通センターに向かう。右に通行止めの長いトンネルを見て北門第二砲台、右方座跡の遺構を通ると直ぐ東京湾海上交通センターに着く。このセンターの建物の敷地も第二砲台跡で3門の左方座があったそうである。建物には高いレーダータワーがあり、一日平均700〜800隻という浦賀水道を航行する船舶を捉えている他、本牧、浦安、海ほたるにあるレーダーの情報も一括し、東京湾全体の船舶の監視管制を行っているそうだ。
 1時35分、東京湾海上交通センターの前を通り、観音崎灯台へ向かう歩道に入る。途中、浦賀水道の眺めの良い場所があった。東京湾を後にする大きい貨物船や小さい漁船の姿が見え、対岸の東京湾観音像もそれが観音像かまでは分からないものの白い柱としてくっきり見えた。右後方のやや高い山は鹿野山であろう。急な階段を下ると、やや広い道に出、直ぐに灯台前に出た。海上交通センターから7分だった。灯台に上っている人も居たが、写真を撮っただけで階段道を海岸に向かって下る。逆方向の灯台への車道にもなっている北門第一砲台跡を通る道は台風による倒木で通行止になっていた。灯台付近から東京湾を見ると、人工島の第二海堡が見え、多くの船舶が航行しているのが見られた。坂の途中、落ち葉を掃き掃除している小母さんがいた。
 1時49分、海岸を巡る遊歩道に出た。右にルートを取る。海岸は荒磯である。釣りをしている人も見かける。崩落防止の金網が張られているところにイソギクが群生していた。海岸線を歩くこと5分、トンネルがあり、これを抜けると観音崎ビジターセンターと観音崎園地を結ぶ車道に出る。そして2分ほどで、観音崎ビジターセンター近くの展望園地に立った。
 この展望園地には、例の28サンチ榴弾砲の実物大模型がある。口径28cmの大砲はやはりデカイ。ちなみに名前がセンチでなくサンチというのはフランス語読みなのだそうだ。房総半島の鹿野山の方角をズームアップして見ると、山の上の建物も写っていた。海上を大きいコンテナ船が航行していた。園地の海側の柵の外には、クコ(枸杞)が沢山あり紫の可愛らしい花、そして赤い実も見られた。
 道路の反対側の噴水広場に行って煙草を一服。11月も半ば噴水は止められていて、人も殆ど居ない。その後、噴水広場から100m近く離れた水の広場にも寄ってみた。端の方にコアゼガヤツリ(小畦蚊帳吊)が数本あり、まだ綺麗な穂の色を残していた。湿地には薄によく似たオギ(荻)が風に揺れていた。水の園地を抜けた所の山の斜面には、ツルソバ(蔓蕎麦)の花が咲いていて、中に黒い実も付いていた。少し先の駐車場の脇の斜面のやや高いところにツワブキ(石蕗)が群生していた。見事だったのでズーミングして撮影した。
 道路の向かいに観音崎自然博物館のバス停があったので、時刻を見に行ったが、博物館経由のバスは運休だった。少し戻って、博物館の前を通り、観音崎公園ビジターセンターに立ち寄り、公園案内のパンフレットを手に入れた。ビジターセンターと自然博物館建物の間に、ソナレマツムシソウ(磯馴松虫草)のプランターが沢山並べられ、綺麗な花が咲いていた。博物館ではかつてはよく見られた磯馴松虫草の自生を復活させようと努力しているそうだが、なかなか定着させられないとのネット情報があった。また館前には植栽されたのだろうが磯菊が沢山咲いていた。
 2時23分、博物館を後にしバスの走る道まで歩く。歩道と車道の間にコマツヨイグサ(小待宵草)が咲いていた。夏場なら午後まで花が開いていることはないが、午後2時過ぎでも綺麗に開いている花が一輪あった。道はしばらく山裾を巻いてから、腰越集落の中の狭い道ををバイパスするために海の上に掛けられた観音崎大橋になる。橋を渡り切るとバス通りの三叉路に出る。交差点から30m程のところに腰越のバス停があった。2時33分に到着。バス停脇の民家の庭先に赤とピンクのランタナが綺麗に咲いていた。
 バスは20分間隔であった。5分程待ってバスに乗車。公園を歩いていて、上天気で人が多かったので、観音崎終点から来るバスも混んではいまいかと思ったが、拍子抜けするほど空いていた。自家用車で来る人が多いのであろう。2時48分、京浜急行浦賀駅に到着。
 直ぐに駅に入った。朝、大混雑だった馬堀海岸駅から乗車する人も思った程多くは無かった。堀ノ内駅で京急久里浜からの快速特急の待ち合わせがあり、混雑していたら浦賀から乗ってきた各駅停車に戻ろうと思ったが、幸い快速特急も空席があった。横浜駅で横浜線直通の快速電車に乗り換えたが、こちらは満席だった。
 今回は、山歩きでは無く、公園ウオーク。10時半の歩行開始から2時半過ぎま4時間余の短い時間ではあったが、何かと変化に富み、様々な物に出会い、綺麗な海の眺めもあり、予想を上回る植物写真も撮れ、十分に楽しめた旅になった。
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写真1枚目は戦没船員の碑、2枚目は観音崎灯台



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